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C型肝炎 医療費助成制度スタート
医療費助成の概要と背景

お話し手
大阪大学医学部附属病院長
同大学院医学研究科消化器内科学教授
林紀夫 先生

1972年大阪大学医学部卒。
米国テキサス大学研究員、大阪大学大学院医学研究科分子制御治療学教授等を経て、2005年から現職。
2007年から附属病院長。
日本肝臓学会理事長ほか医学会役職多数。

自己負担の上限は月額1〜5万円 安心して治療を受ける環境が整った

Q. C型肝炎の医療費助成制度がスタートしました。その概要を教えてください。

林先生:
C型肝炎の根治を目的にしたインターフェロン治療に、2008年4月から医療費の公的助成が始まりました。薬剤費、診療費、入院費などの自己負担の上限額が月額1〜5万円(世帯の収入によって3段階。下表参照)に定められたのです。これまで7〜8万円が必要でしたから、患者さんには朗報といえるでしょう。この医療費助成は、感染経路にかかわらず受けることができます。
また、以前にインターフェロン治療の経験があって、再治療する場合も助成を受けることができます。助成期間は1年間です。助成を受けるためにはいくつかの書類をそろえて申請する必要があるので、保健所や医療機関の窓口で問い合わせてみてください。

階層区分 世帯あたり市町村民税(所得割)
課税年額
自己負担額の上限(月額)
A階層 65,000円未満 10,000円
B階層 65,000円以上235,000円未満 30,000円
C階層 235,000円以上 50,000円

感染者は全国で200万人 肝がんにつながる恐い病気

Q. 助成制度が始まった背景を教えてください。

林先生:
C型肝炎の患者さんは大変多く、いまや国民病ともいわれる状況になっています。C型肝炎の原因であるC型肝炎ウイルスに感染している人は、推定ですが全国で約200万人です。

C型肝炎は放置すると、肝硬変、肝がんと悪化していく病気で、肝がんの約8割はC型肝炎が関係しています。つまり、名前こそ違っていても、C型肝炎、肝硬変、肝がんは同じ一連の病気ととらえなければなりません。肝がんは命にかかわる恐い病気。肝がんの発症を防ぐには、C型肝炎の治療が不可欠なのです。

大阪府では肝がんの患者さんを登録する仕組みになっていますが、年間の肝がん(転移を除く)発症数は、男性が約2,400人、女性が約1,100人です(2002年)。このところ、従来少ないとされてきた女性の患者さんが増えています。高齢になると女性も肝がんにかかりやすいことがわかってきました。

輸血や血液製剤を介して感染 感染に気づいていない人も多い

Q. どのような人がC型肝炎になっている可能性があるのでしょうか。

林先生:
C型肝炎ウイルスは血液を介して感染します。大きな手術などで輸血を受けたり、血液製剤やフィブリノゲン製剤を使ったりした人は、感染している可能性があります。

  • 1992年以前に輸血を受けた人
  • 1988年以前に血液凝固製剤を使った人
  • 1994年以前にフィブリノゲン製剤を使った人

上記に該当する人は、とくに注意が必要です。
このほか、予防接種での注射針の使い回しなども原因と考えられていますが、じつは患者さんの約半数は、感染経路がはっきりしません。
また、自覚症状がほとんどないため、感染していることに気づいていない人がたくさんいます。感染の有無は、血液検査でわかるので、ぜひ一度検査を受けていただきたいと思います。

ちなみに、いまは感染の対策がきちんととられているため、上記にあげた医療行為での感染の心配はありません。また、食器の共用や入浴など日常生活で感染することもありません。夫婦間の感染もほとんどないと考えられています。カミソリやヒゲソリなど、血液の付く可能性のあるものだけは共用しないように注意しましょう。

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