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答えのなかに予防策が!なるほど発見!花粉症トリビア

花粉症に関するクイズに答えながら、同時に花粉対策も学べてしまう。そんな花粉トリビアを集めてみました。あなたもチャレンジ!

花粉症トリビア~質問編

初級編:まずは常識レベルにチャレンジ

Q1. 1日のなかで最も花粉が多く飛ぶ時間帯は?

  • (1)5時~8時頃
  • (2)12時~18時頃
  • (3)20時~24時頃

Q2. 花粉が最も飛ぶのはどんな日?

  • (1)雨上がりの晴天日
  • (2)湿度の高い日
  • (3)雨の日が続いたとき

Q3. 代表的な花粉、スギ花粉の飛散ピークは2月~3月。では、8~10月にかけて飛散がピークを迎える花粉は?

  • (1)シラカバ
  • (2)ブタクサ
  • (3)イネ

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中級編:間違っても恥ずかしくはない!

Q4. 花粉撃退のための工夫はさまざま。ではこのなかで間違っているのは?

  • (1)マスクとメガネ、帽子を着用する
  • (2)洗濯物は乾燥機で乾かす
  • (3)家に入ってから、よく花粉を払い落とす

Q5. マスクで花粉を完全防御!より効果をあげる方法とは?

  • (1)マスクの内側にガーゼを入れる
  • (2)寝るときにもマスクとメガネをする
  • (3)同じマスクを使い続ける

Q6. 家のなかの掃除にも花粉症対策!このなかで間違っているのは?

  • (1)掃除機をかけるときも窓は閉める
  • (2)花粉が舞うのを防ぐため、なるべくぞうきんがけをする
  • (3)ふとんを外に干したときはよく叩いてから取り込む

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上級編:スゴイ!知っていれば花粉症の達人!

Q7. 日本人の約2割が発症していると言われる花粉症。ではスギ花粉症はどの世代に最も多い?

  • (1)10~20代
  • (2)30~40代
  • (3)50~60代

Q8. 花粉症の原因となるヒスタミンが関係しているまったく別の病気とは?

  • (1)糖尿病
  • (2)高血圧
  • (3)胃潰瘍

Q9. その昔、花粉症などのアレルギー反応を抑制していたのではないかと言われていた病気とは?

  • (1)結核
  • (2)がん
  • (3)うつ病

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花粉症トリビア~解答編

初級編

Q1:2「12時~18時頃」
日の出とともに湿度が下がり、空気が乾燥してくると、スギ花粉は飛散しやすくなります。ただし、気流の変化によっては、夜間も飛散が見られるので、注意が必要です。

Q2:1「雨上がりの晴天日」
気温が上がり、湿度が下がると飛散量は増えます。また、その年の飛散量は、前年の夏の気候に左右される。降水量が少なく、日照時間が長いと、翌年春に花粉が大量に飛散します。

Q3:2「ブタクサ」
夏の終わりから秋にかけては、ブタクサやヨモギなどが飛散する。地域によって、時期に多少の違いがあります。

中級編

Q4:3「家に入ってから、よく花粉を払い落とす」
家の外で払い落とすのが正解です。家に入ったらすぐに手・顔などをていねいに洗い、花粉を落としましょう。

Q5:1「マスクの内側にガーゼを入れる」
何層ものフィルターを通すことで、細かい花粉が鼻や口から入るのを防ぐことができます。最近は、花粉専用のマスクもあるが、そこに清潔なガーゼを当てるのが効果的です。

Q6:3「ふとんを外に干したときはよく叩いてから取り込む」
この時期は、ふとん乾燥機を使い、外に干すのは避けましょう。外に干した場合は、叩いてから取り込むと花粉が舞うため、吸い口がローラーの掃除機でよく吸い取りましょう。

上級編

Q7:2「30~40代」
鼻アレルギー診療ガイドラインによると、スギ花粉症は10~19歳で19.7%、20~29歳で18.7%、30~39歳が25.0%、40~49歳が25.6%、50~59歳が20.5%、60~69歳で10.6%となっています。食生活や住宅環境などの変化により、今後は発症年齢が低年齢化していくと予想されています。

Q8:3「胃潰瘍」
ヒスタミンが「H1受容体」にくっつくとアレルギー反応が起こるのに対し、「H2受容体」が相手だと胃酸を出します。H2ブロッカーと呼ばれる胃腸薬がありますが、これはヒスタミンが「H2受容体」にくっつくのを防いで、胃酸が出過ぎるのを抑制するはたらきを持っています。

Q9:1「結核」
花粉症の発症には、免疫細胞のひとつであるヘルパーT細胞のバランスが大きく影響しています。このヘルパーT細胞にはアレルギー反応を起こすTh2と、結核菌などの細菌感染やウイルス感染を起こすTh1があります。昔は衛生環境が悪かったため、感染症を誘導するTh1にかたむいている人が多く、花粉症になりにくかったという説があります。

感染していると発症しにくい話題の細菌!?

ヘリコバクターピロリ菌の感染者には花粉症患者が少なく、ピロリ菌への感染が発症を抑制させるはたらきがある可能性が高いという研究結果が、「第92回日本消化器病学会総会」で発表されています。この発表によると、ボランティア95人中、花粉症の症状があった40人のうち、ピロリ菌の感染者は4人で、残りの36人は陰性でした。また、スギ花粉飛散期に行った211人の血液検査の結果、ピロリ菌の感染者のうち、スギ花粉IgE抗体陽性者は32.3%だったのに対し、ピロリ菌陰性の人では67.9%がスギ花粉IgE抗体陽性だったといいます。その昔、結核菌の感染と花粉症の関係が指摘されていたように、時代を超えて、話題の感染症とアレルギーの関係が指摘されたというわけです。