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「サイトの情報も活用しました」(iNPHの介護体験談)

手術を受ける?受けない?

iNPH(正常圧水頭症)の治療にあたっては、「髄液シャント術」という手術で過剰にたまった脳脊髄液を他の体腔に流すのが一般的。歩行障害・認知症・尿失禁は、術後数日で改善することもあれば、数週間、数カ月かかることも。一般的に、手術によって歩行障害が約9割、認知症、尿失禁が約7〜8割、改善されると言われているが、手術を受ける患者の多くは高齢者。実際にあった例をもとに、医師と患者の両方の立場から手術を受けるかどうかの判断について考えてみよう。

患者名:高田正造さん(昭和2年生まれ、取材時78歳)

平成15年にiNPHにて髄液シャント術を施行。
歩行障害が改善、自発性も取り戻す。現在も改善を持続中。

手術の成功には、家族のケアが不可欠です

石川 正恒先生

石川 正恒先生
(洛和会音羽病院正常圧水頭症センター 所長)

私どもの病院に見える患者さんのうち、iNPHと診断される人は、以前に比べて明らかに増加しています。高田さんもその一人で、最初に会ったとき、歩行は小刻みで動作も緩慢、ボーッとしておられる印象を持ちました。検査の結果iNPHであることがわかり、手術をするかどうか、患者さんと家族に決めてもらいました。その際、手術についてできるだけ詳しく説明をしました。

実際の手術は3時間くらいで済み、バルブ圧調整などがあり、術後2週間くらいで退院になったと思います。退院後、最初の数回は月に1回ほど検査に通っていただきましたが、現在では数ヵ月に1回の割合になっています。

iNPHの手術は高齢者が対象なので、手術を受けるかどうかは患者さんの全身状態や家族などの周囲環境を含めて考えるようにしています。手術でよくなったとしてもまったく元通りになるというわけではありません。周囲の人間の見守りが大切と考えています。

納得がいくまで病院を探し、説明を聞きました

高田正造さんの奥様 高田小夜子さん

納得がいくまで病院を探し、説明を聞きました

主人は会社を定年退職した後も、歩こう会やゴルフなどでリーダーを務めたり、役員を任されたりと、活発に過ごしていました。ところがある頃から、たたらを踏むと言うか、意思に反してたびたびつまずくようになったのです。実は主人は以前、主治医の先生から「脳の髄液が人より多いですが、異常ではないので様子を見ましょう」と言われ、iNPHという病気のことも聞いていたんです。主人がうまく歩けなくなったことで、この先生に「iNPHが進行したんじゃないでしょうか」とたずねたのですが、「うーん……」という反応でした。

そのうち、主人は歩こう会やゴルフを止めてしまい、ボーッとしたり、トイレに間に合わなくなるように……。
主人と一緒に病院をいくつも回りましたが、「年齢(とし)だから、しょうがないよ」と言われることもありました。たまたまiNPHをよく診療されているお医者さんに診てもらい、息子もインターネットで、病院の情報やiNPHの検査方法などについて調べてくれました。

検査のために入院した主人ですが、iNPHであることがわかり、石川先生は「手術をしなければいけないということではないけれど、ご希望ならすぐに手術できますよ」と言ってくださり、手術の内容について丁寧に説明していただきました。私は「なるほど、いいな」と思ったのですが、主人はいざ手術となるとなかなか踏み切れない部分もあったようです。でも、先生の説明で最終的に納得し、手術を受けました。

術後は、また歩けるようになり、何よりトイレの心配がなくなりました。病院に行くときもタクシーではなく、できるだけバスや電車を使うようにしています。急にいろいろなことが自分の身に差し迫ってくると、どうしたらいいのかわからなくなるものですが、納得のいくまで病院を探したり、お医者さんから説明を受けたりすることが大切なのではないでしょうか。

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