疾患・特集

がんの発見に大活躍!胃や大腸の内視鏡検査

カラダと家計を守る、がんの早期発見

日本で死亡者数の上位を占める胃がんと大腸がんは、初期にはこれといった体調の変化はないことが多い。自覚できる症状があっても、検査を受けない限り、ほかの病気と区別するのは難しい。わずかな体調不良で病院へ行ったら、がんが見つかったというケースもある。
胃がんも大腸がんも、早期のうちに発見して治療すれば、大掛かりな手術をしなくても、高い確率で治すことができる。がんが進行していて、入院・手術ともなれば、治療のためにカラダにかかる負担も、経済的な負担も大きくなる。症状が出る前に、できるだけ早く見つけることは、カラダにとっても家計にとっても、大切だと言える。

がんの疑いがあれば、精密検査を必ず受けよう

がん検診の結果、がんの疑いがあると判定された場合は、精密検査が必要となる。しかし、「どこも悪くないから大丈夫だろう」と自己診断して、精密検査を受けない人も少なからずいる。確かに、結果的にがんではない可能性はあるものの、それは精密検査を受けたからこそ分かること。発見が遅れて後から後悔しないためにも、精密検査はきちんと受けておこう。

内視鏡検査は恐くない!

内視鏡

胃がんと大腸がんの精密検査では、内視鏡検査が推奨されている。先端に取り付けられた超小型CCDカメラによって、胃や腸などの内側を鮮明に映すため、小さな病変でも発見しやすい。病気の疑いがある場合は、確定診断を行うために、組織の一部を採取することもできる。また、検査の時間は比較的短く、近年は内視鏡の先端も細く改良されてきたため、患者の負担は以前よりも大幅に軽減されている。

安心して受けるための内視鏡検査Q&A

がんの早期発見のためだとわかっていても、内視鏡検査に対して、まだ不安は残るかもしれない。そんな方は、よくある質問に対して、下記のようにQ&A形式で回答しているので参考にして、検査に備えよう。

Q. 時間はどれくらいかかるの?

胃内視鏡検査の場合、口から内視鏡を差し入れ、検査する時間はだいたい10~15分。大腸内視鏡検査では、肛門から内視鏡を挿入して、検査は数十分とされている。ただし、これは内視鏡による検査だけの時間であり、実際には検査前の準備にも必要となる。また、前日に夕食をとる時間の決まりなどもあるので、病院であらかじめ詳しい説明を受けておこう。

Q. 人前でお尻を見せるのは恥ずかしくない?

大腸内視鏡検査は、肛門から内視鏡を入れて行われる。特に女性の場合、「お尻を見られるのが恥ずかしくて検査を受けず、がんの発見が遅れた」ということになれば、悔やんでも悔やみきれないだろうが、その心配はいらない。お尻の部分に縦の切り込みが入った紙パンツや検査着に着替えて行われるため、お尻を出すことなく検査を受けることができる。また、ドアやカーテンなどで仕切られた検査室で行われるので、ほかの患者さんに見られる心配もない。安心して受けよう。