疾患・特集

不安、悩み…ヘルペスQ&A

ヘルペスを他人には相談しにくい人も多いのではないでしょうか。今回は、あなたのヘルペスに対する不安や悩みについてお答えします。

Q1 私のヘルペスはどこからきたの?

口唇ヘルペスや性器ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルスは、主に直接接触することで感染します。しかし感染力が強く、直接患部に触れてなくても、単純ヘルペスウイルスがついたタオルや食器で感染するケースも。したがって、家族、恋人など、ごく身近で感染するケースが多く見られます。 一方、帯状疱疹は子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルスが原因です。帯状疱疹を人にうつすことはごくまれ。ただ発症しているときに、水ぼうそうになったことがない人と接触すると、相手が水ぼうそうになってしまうことがあるので注意が必要です。

Q2 再発を繰り返すけど、治らないの?

一般に、口唇ヘルペスや性器ヘルペスは時間の経過とともに再発の回数や症状の程度が軽くなるといわれています。口唇ヘルペスや性器ヘルペスは体の抵抗力が落ちたときに再発しやすいのが特徴なので、日ごろからバランスのよい食事をとり、疲れやストレスをためないことが大切です。また症状が出た場合は早めの治療で症状を軽くすることができます。

再発に注意!

  • 風邪などの病気
  • 疲労
  • 紫外線
  • アルコール
  • ストレス

Q3 タオルやお風呂でうつるの?

症状が出ている時期は、皮膚の水ぶくれや唾液中にヘルペスウイルスが存在しているため、注意が必要です。ウイルスがついたタオルや食器などを介して感染することもあるので、共用は避けましょう。お風呂でうつる心配はほとんどありませんが、性器やおしりの周囲に症状がある場合は、まれに洋式便座でうつることがあります。
ただ、そんなに神経質にならなくても大丈夫のようです。人から離れたヘルペスウイルスは、熱やアルコール、乾燥、日光(紫外線)などに弱いため、タオルや食器はよく洗い、便座はアルコールを含んだ布で掃除しましょう。

Q4 ヘルペスウイルスに対抗する力が弱く、特に気をつけたい人は?

ヘルペスウイルスに対する免疫を持っている人は、感染しても症状がでないか、発症しても軽症ですむことが多いです。しかし次のような人はヘルペスに感染すると、重症化しやすいので要注意。ヘルペスを発症しているときは、接触をできるだけ避けましょう。

  • 免疫を持っていない人や新生児
  • アトピー性皮膚炎の人
  • 白血病、悪性腫瘍、移植手術後など病気で、体の免疫力が落ちている人

まとめ

ヘルペスは、みんながもっているウイルスが原因で起こる、ごく一般的な病気です。ただ、人によって感染後すぐに発症する場合や、一生発症しない人もいます。日ごろから心身を健康に保ち、発症したときには早めの治療を開始することで、上手に付き合っていける病気なのです。それに症状が現れたということは、「あなたの体は疲れているよ」という、ヘルペスウイルスからのサインと捉えることもできるのではないでしょうか。

公開日:2004/08/23更新日:2018/04/23