オリーブオイルが健康的だといわれる第一のポイントは「オレイン酸」にある。オレイン酸は、血液中の悪玉コレステロールを減らすほか、優れた抗酸化力を発揮。健康に役立つ成分が、毎日の食生活で手軽においしく摂れるのだから、オリーブオイルの魅力ははかりしれない。うまく利用しよう!
オリーブオイルの脂肪酸比率 五訂日本食品標準成分表(可食部100g当たり)
オリーブオイルが健康的だといわれる第一のポイントは、脂肪酸の構成にある。ほかの通常の植物オイルに比べて、圧倒的にオレイン酸が多いのだ(品種改良された紅花油やひまわり油の中にはオリーブオイルと同等、もしくはそれ以上のオレイン酸を含むものもある)。
オレイン酸は、血液中の悪玉コレステロールを減らすほか、老化の原因とされる活性酸素の活動を抑える優れた抗酸化力を発揮。さらに血糖値をコントロールするインスリンのはたらきを助け、体脂肪をためにくくすることで注目を集める脂肪酸だ。逆に、悪玉コレステロールを増やしがちな飽和脂肪酸が少ないのもオリーブオイルの特長なのだ。
オリーブオイルの中でも特にエクストラバージンオリーブオイルといったバージンオリーブオイル類は、精製などの手を加えていない、果実を搾っただけの自然の恵み。このため、ビタミンやミネラルがたっぷり含まれているのも特長だ。オリーブオイルに含まれるこうした微量成分は300種以上ともいわれる。代表的な成分をあげてみよう。
ビタミンA | 目の機能を保ち、肌荒れや風邪の予防にも欠かせない成分 |
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ベータカロチン | 体内でビタミンAに変化し、抗酸化物質として効果的 |
ビタミンE | 動脈硬化や老化を防ぐ「若返りのビタミン」 |
ポリフェノール | 活性酸素に力を発揮するので、シミやソバカス、老化予防に期待大 |
スクワラン | 皮脂とともに肌の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぎ保湿を |
いずれも健康促進や老化予防、美容への効果で注目される成分ばかりだというのにお気づきだろう。こうした健康に役立つ成分が、毎日の食生活で手軽においしく摂れるのだから、オリーブオイルの魅力ははかりしれない。
さらに、オリーブオイルに含まれるオレイン酸には、ビタミンEの吸収を促すはたらきもあるといわれている。ビタミンEといえば、体のサビを抑える抗酸化作用で「若返りのビタミン」と呼ばれるもの。ビタミンE不足が気になるなら、サプリメントで補うなどしながら、オリーブオイルとともに上手に摂取していきたい。