日本でも数多いの植物性オイルが市販されているが、その材料となっているものをご存知だろうか?日本の植物オイル事情と、オリーブオイルの種類についてご紹介する。
毎日のように私たちの台所で活躍している植物オイル。あなたの家には、何種類くらいあるだろう?サラダ油にごま油、紅花油…。最近ではグレープシードオイルやパンプキンシードオイルといった新しいタイプのものも出回ってきている。このうち、サラダ油は2~3種類の植物オイルをブレンドしたもの。では、その他の植物オイルは、植物の何が材料になっているのか知っているだろうか?ここでちょっと、私たちの身の回りにある植物オイルの種類と、その材料を見ておこう。
原料 | 利用法 | |
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大豆油 | 大豆 | 他の植物オイルとブレンドされてサラダ油や天ぷら油に利用されている。 |
菜種油 | 菜種の種子 | 日本で最も古い植物オイルといわれ、現在も大豆油と並んでよく使われている。また「キャノーラオイル」は、品種改良された菜種のオイルのこと。 |
コーン油 | とうもろこしの胚芽 | 主にアメリカで生産され、サラダ油や天ぷら油、ドレッシングやマヨネーズなどに広く利用されている。 |
紅花油 | 紅花の種子 | 淡泊な風味で、ドレッシングやマリネなど生食用にも利用されることが多い。 |
ごま油 | ごまの種子 | ごま油には2種類ある。褐色をしたごま油は焙煎して搾ったもの。透明なごま油は焙煎しないで搾ったものだ。 |
米油 | 米ぬか | 日本で製法が研究されたオイル。現在は、サラダ油などにブレンドされるほか、揚げあられなどの製菓用にも使われている。 |
綿実(めんじつ)油 | 綿の種子 | 綿花を取った後の種子から取れるオイル。風味と安定性がよく、サラダ油やドレッシングなどに利用されている。 |
ひまわり油 | ひまわりの種子 | クセのない淡泊な風味で生食からサラダ油などへのブレンドまで幅広く使われている。 |
オリーブオイル | オリーブの果実 | ヨーロッパで古来から愛用されてきたオリーブの果実を搾っただけのオイル。食用はもとより、化粧品、医療品にも利用されている。 |
パーム油 | パームやしの果実 | アブラヤシの果実を搾ったオイル。常温で固体のため、マーガリンなどの材料に使われるほか、インスタントラーメンなどにも使われている。 |
やし油 | ココやしの果実 | 別名「ココナッツオイル」。常温で固体のため、マーガリンや製菓用に使われるほか、シャンプーなどにも利用されている。 |
落花生油 | 落花生の種子 | 独特の風味と香りで、主に香辛料のように使われている。 |
上の表を見てもわかる通り、植物オイルの多くは種子から搾られたものだ。その中にあってオリーブオイルは果実から搾られる、つまりはオリーブの果実ジュースであり、液状でそのまま生食できる唯一の果実オイルなのだ。 日本でもイタリア料理の流行をキッカケに広く知られ、使われるようになってきている。
ただ、日本での利用法は、食用油の種類別消費量から見ると、まだまだパスタなどのイタリア料理に限られているのかもしれない。あなたはオリーブオイルを、「イタリアンのためのオイル」と考えていないだろうか!?実際、イタリアなどではさまざまな料理にオリーブオイルは活躍している。日本でいうサラダ油のようなものと考えればよいだろう。この機会に、今までとは違うメニューにも取り入れてみたいものだ。
さらに、ひと口に「オリーブオイル」と言ってもかなり奥が深い。レッチーノ、ピクアル、ミッション…。意味不明の単語のようだが、実は、これがオリーブの品種なのだ。オリーブの品種は世界に500種以上あるといわれ、一例をあげればスペインではピアクル、オビランカといった品種が多く、イタリアではフラントイオ、モロイオロなどが主要品種、そして日本ではミッション、マンザニロといった品種が栽培されている。 オリーブオイルはこうしたオリーブの品種、産地、摘んだ時期、さらに搾り方によっても風味が異なり、その等級はワインのように、テイストによってもランク分けされているのだ。そのうち、日本に輸入されているオリーブオイルは3種類。さて、あなたの家のオリーブオイルの等級は?早速チェックしてみよう。
等級 | 酸度 | 官能値 | 備考 |
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エクストラバージンオリーブオイル |
1.0%以下 | 6.5以上 | 味・香りとも申し分のない最高品質。日本で輸入・市販されている。 |
ファインバージンオリーブオイル | 1.5%以下 | 5.5以上 | 味・香りとも良好。 |
オーディナリーバージンオリーブオイル | 3.3%以下 | 3.5以上 | |
ランパンテバージンオリーブオイル | 3.4%以上 | 3.5未満 | 精製しなければ食用には向かない。もともとの語源は、灯油用の意。 |
等級 | 酸度 | 官能値 | 備考 |
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リファインドオリーブオイル | 0.3%以下 | 0 | ランバンテ等級のものを精製したもの。 |
リファインドオリーブポマースオイル | 1.5%以下 | 0 | バージンオリーブオイルを搾った後の油カスから溶剤抽出したもの。 |
等級 | 酸度 | 官能値 | 備考 |
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ピュアオリーブオイル |
1.5%以下 | 0 | リファインドオリーブオイルとバージンオリーブオイルをブレンドしたもの。単に「オリーブオイル」とも呼ばれる。日本で輸入・市販されている。 |
オリーブポマースオイル |
1.5%以下 | 0 | リファインドオリーブポマースオイルとバージンオリーブオイルをブレンドしたもの。日本で輸入・市販されている。 |