すっぱい酢を飲むのが苦手な人も多いのでは。でも、少しの工夫で、酢は手軽においしく取り入れられる。あなた好みの酢の飲み方を見つけて、健康に役立てよう!
長期間熟成される黒酢は、米酢にくらべて味もマイルド。健康飲料として取り入れられることが多いようだ。とはいえ、黒酢にも少し酸味があり、そのままでは刺激がやや強い。原液のまま飲むと胃を荒らすこともある。
一方、同じ黒い酢でも、塩分を含む中国黒酢(香醋)は料理に利用したほうがよい。酢の消費量世界第1位である本場中国では、黒酢は調味料としてはもちろん、お粥や麺にかけたり、餃子につけたり、としょう油のような感覚で使われている。油との相性がよく、中華料理の仕上げに少し加えれば、あっさりして一味違った味が楽しめる。酢豚などの料理に米酢のかわりに使うのも、コクが出るのでオススメだ。
酢酸が主成分となる一般の酢と違って、もろみ酢の主成分はクエン酸。クエン酸は酢酸のように蒸発はしないので、無臭で、鼻に「ツン」とくる刺激もほとんどない。また酸味が少なく味はまろやかなので、ストレートでも飲みやすい。
昔から「体をやわらかくするには、酢を飲むといい」とよく言われたが、これはどうやら酢酸が骨のカルシウムを溶かして骨をやわらかくする、ということが始まりのようだ。確かに、マリネなど魚を酢につけておく料理では、骨がやわらかくなっている。でも残念ながら、飲んだ酢は体内で分解され、直接人間の骨に届くことはない。酢を飲んでも体がやわらかくなるということはなさそうだ。