疾患・特集

活性酸素対策!アンチエイジングのススメ

冬の健康トラブル「肌荒れ」「アトピー」「風邪」にも実は活性酸素が関係している。これらのトラブルをきっかけに、またその原因として活性酸素がどうはらくのか、そのメカニズムを紹介。

乾燥した空気は美肌の大敵!

整った肌は3つのバリア機能で守られている

乾燥した空気のなかで過ごすと、カサカサとかゆみが治まらない!通常、肌のうるいおいは角質層の3つのバリア機能によって守られている。しかし、外気の乾燥がひどくなると角質層に閉じ込められていた水分が逃げ、肌が荒れて、かゆみを感じてしまうのだ。

乾燥の被害はそれだけにとどまらない!肌の老化を進めるばかりか、肌荒れが進行すると皮膚が割れて血が出たり、かゆみどころか痛みを感じることも。とくに水を頻繁に使う職業についている人や主婦などは、手指の乾燥がひどく「手湿疹」になることもある。手湿疹になり傷口が化膿すると、活性酸素が増えて症状が治りにくくなったり、皮膚の組織の再生を阻害してしまうこともあるので要注意

  • バリア1:皮脂膜が外からの乾燥や刺激をバリア
  • バリア2:NMF(天然うるおい成分)が水分をしっかりキープ
  • バリア3:細胞間脂質(セラミドなど)が角質細胞をしっかりつなぎとめる

アトピーにも活性酸素の影響が!?

うるおいが奪われ肌荒れやアトピーに

アトピー性皮膚炎の場合、空気が乾燥するとかゆみがひどくなることが多い。アトピーは子どもだけの肌トラブルと思われがち。しかし、ストレスの多い毎日を送っていると、大人でも突然発症したり、治ったと思っていた症状が再発することもあるので、油断は禁物。

ところで、このアトピーにも、あのにっくき活性酸素が影響している。皮膚の細胞をつくる脂質が活性酸素によって過酸化脂質に変えられてしまうと、皮膚のバリア機能が弱くなり、うるおいが奪われてしまうのだ。アトピーの悪化を防ぐには保湿剤で皮膚を保護するだけでなく、食生活や住環境を見直す、ストレスを少なくするなどもとても大切。日々の工夫も、活性酸素の発生を少なくする大切なポイント。

風邪をひくと活性酸素が増える!?

活性酸素は健康な体の組織まで傷つけてしまう

しつこい風邪も、悩みの種。「たかが風邪、治ればどうってことはない」と思っている人も多いかもしれないが、実は風邪も活性酸素を増やす原因のひとつ
体の中に病原菌やウイルスなどが侵入すると、血液中に白血球が増え、活性酸素を発生させてこれらに対抗する。ところが、活性酸素は病原体を死滅させるばかりか、困ったことに健康な体の組織まで傷つけてしまうのだ。風邪はひいてから治すのではなく、普段から風邪に負けない体づくりを心がけること

公開日:2004年2月16日