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クスリで治せる頻尿・尿もれ〜切迫性尿失禁の治療


切迫性尿失禁はクスリで治せる

頻尿・尿もれ(過活動膀胱)を症状とする切迫性尿失禁の治療は、薬物による治療がメイン。通常は、膀胱に200〜300mlの尿が溜まると尿意をもよおすが、それでも排尿を我慢することができる。しかし、切迫性尿失禁の場合、十分な量の尿を蓄えることができず、少量の尿で尿意を感じたり、意思に反して排尿してしまう。これは、膀胱の筋肉がひとりでに収縮してしまうために起こる。切迫性尿失禁の薬は、この膀胱の収縮を抑え、膀胱に尿をためる機能を正常にするはたらきがある。

抗コリン薬
抗コリン剤< どんな薬? >
抗コリン薬を用いることで8〜9割の人が症状が改善するといわれている。抗コリン薬は膀胱の筋肉の緊張をほぐし、収縮を抑えて尿もれを改善する
抗コリン薬には、アセチルコリンの活動を抑えるはたらきがあり、アセチルコリンのはたらきを抑えることで、膀胱の平滑筋をゆるめて膀胱の中に尿をたくさん蓄えることができるようにする。また、突然の収縮も抑えられるので急な尿もれも防ぐことができる。

< 副作用は? >
口の渇きや便秘があったり、いつもよりまぶしく見えたり、物がぼやけて見えることがある。また、前立腺肥大症がある人は、いつもより残尿感を感じやすくなり尿失禁の症状がひどくなることもあるので、この薬は使わない。

既存の抗コリン薬もあるが、より高い効果と副作用の軽減を目指し、新しい抗コリン薬の開発も進んでいる。


β受容体刺激薬
ベータ受容体刺激薬< どんな薬? >
β受容体刺激薬は、膀胱と尿道括約筋を動かすβアドレナリン受容体を刺激することで、膀胱の筋肉をほぐすとともに、尿道のしまりをよくして尿もれを防ぐ

< 副作用は? >
手足のふるえや、吐き気、動悸などの副作用が引き起こされることがある。


薬の他に、電気療法や手術が行われることもある。電気療法は、膀胱や尿道の神経を電気で刺激することで、排尿をコントロールする神経回路を活性化させる方法。手術は、膀胱を切り開いて腸の一部を縫い合わせ、膀胱を大きくする手術。しかし、この方法による治療は最終手段であり、これによって完全に治癒するのは難しい。


トイレを我慢する膀胱訓練もあわせて行おう

トイレを我慢する膀胱訓練もあわせて行おう薬によって切迫性尿失禁の症状が治まってきたら、膀胱訓練を行うと効果的。これは、排尿間隔を長くすることで膀胱の容量を増やす訓練。最初は15分くらいしか我慢できないとしても、慣れてきたら1時間半おき、2時間おきというように我慢する間隔を長くしていくことで膀胱の容量を増やし、頻尿になるのを防ぐ

これによって7割近くの患者が切迫性尿失禁を克服しているが、あくまでもメインは薬物療法なので、薬の効果が現れないうちに行うのは厳禁。医師の指導のもとでしっかり排尿記録をつけながら行うようにしよう。


日常生活でのケアのポイント

ポイント1 「おしっこはトイレでする」という基本を守る
自宅での療養中、尿もれパッドに頼り切っていると「いつもらしてもいい」という安心感があり、早めに克服できなくなることも。パッドを利用するときには補助的に利用することを心がけ、膀胱訓練を続けながら「自分でトイレに行く」習慣をしっかり身につけよう。

日常生活でのケアのポイント
ポイント2 外出時には尿失禁用のパッドを身に着ける
自宅では尿もれパッドに頼らない方がベターだが、外出先ではこうしたものを利用するのもかしこい方法だ。ただし、外出先でもトイレを利用し、あくまでも補助的に使うということを忘れずに。

ポイント3 水分はしっかり補給する
尿失禁を怖れるあまり、水分をあまりとらずに過ごしてしまう人も多い。しかし、これは厳禁。特に高齢者はのどの渇きに気づきにくい人も多く、その上意識的に水分補給を制限してしまうと、脱水症状になる可能性もある。特に乾燥する季節、また汗をかいたときには積極的にとることを心がけたい。
ただし、コーヒー、紅茶、緑茶、アルコールなどの利尿作用の強い飲み物や、1日に水分量を多く摂り過ぎると頻尿を進めることになるので、注意が必要。白湯やジュース、牛乳などをあわせながら、トータルで1〜1.5リットルほどとるように心がけよう。

ポイント4 清潔を保とう
毎日お風呂で陰部をしっかり洗い、冷えやストレスによって細菌への抵抗力が落ちないように気をつけよう。



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