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治験は新薬開発の要

見出しもし薬がなかったら?

イメージ「薬」風邪をひいたとき、胃がもたれるとき、ちょっとしたケガをしたとき…。日常生活で薬を使うことは案外多いもの。人類の歴史と薬との関わりはかなり古く、紀元前5000〜4000年頃のメソポタミア文明の遺物には既に医術や薬についての詳細な記述があると言われている。当時の薬の材料は、植物・動物・鉱物などで、紀元前3000年の粘土板には、痛み止めにはアヘン、咳止めにはアーモンド、胃腸薬にはカミツレやセンナ、虫下しにはザクロ皮などが用いられたと記載されている。こうした植物の成分の中には、現在も薬の成分として使われているものもある。
今日用いられている薬の多くは1940年以降に発見・開発されたもので、私たちの健康を守るうえで、次のような貢献をしている。
治療法のなかった病気を治療できるようになった 抗生物質など
病気をコントロールしたり、予防したりできるようになった ワクチン、ビタミン、ホルモンなど
病気の診断や検査、手術などが安全にできるようになった 麻酔薬、消毒薬、診断薬など
もし世の中に薬がなかったら?あなたは今日まで無事に生き延びてこられただろうか?
大昔から人間は薬と共に様々な病気と闘ってきた。
一番いいのは、もちろん、薬に頼らずに健康な生活を送れること!そのためにも毎日の食事や生活習慣に気をつけ、定期的に運動をすることで自分自身の体のケアを行うことが大切だ。
しかし、体の不調を改善し、痛みを和らげ、病気を治すために、やっぱり薬は必要なものなのだ。

見出し「治験」って何?

ある企業の海外と日本の治験スピード比較(薬例1)
グラフ
出典:厚生労働省「医薬品産業ビジョン(案)の概要」
21世紀に入った今も、地球上のすべての病気が制圧されたわけではない。健康や生命を脅かす病気があり、それに対して有効な薬を待つ患者たちがいる。研究者や医師は、より安全で有効性の高い薬を研究・開発し続けているが、薬が広く世間に出て行くためにはどうしても必要なステップがある。それが治験だ。 治験とは「治療試験…国から薬としての承認を受けるために行う臨床試験」のこと。新しく開発された薬の候補を、実際に人に使った場合の有効性や安全性、副作用について確認する過程を指す。どんなに有効性がある成分も、治験を経なければ国から承認されず、薬として私たちの手に届くことはない。まさに治験は新薬誕生の「要」なのだ。

「未承認の薬を服用するなんて、ちょっと怖い…」と思う人も多いだろう。しかし、現在あなたが使っている薬も、先人たちの協力によって生まれてきたもの。何かの機会に、今度はあなたが未来の世代に残せる薬の開発に協力することがあるかもしれない。あなたの病気の治療を、新薬を創るチャンスに変えること。それが「治験に参加する」ということだ。

日本における治験の状況は、海外に比べてまだまだ成熟しているとは言えない。例えば世界各国で最近開発された新薬を100とした場合、多くの先進諸外国では、80〜95の薬が既に多くの人たちに使用されているのに対し、日本では15〜20程度と言われている。世界各国で使われている新薬も日本で使えるようになるには治験が必要だが、日本国内での治験環境が先進諸外国に比べて遅れていることが大きな原因と考えられる。
これを裏付けるように、ある企業が行った日本と海外の治験のスピード比較を示すデータもある。1施設で行われた一ヵ月あたりの症例数を比較すると、アメリカでは日本の9倍〜18倍のスピードで治験が進んでいることがわかる。

治験が進まないことで最も影響を受けるのは、最先端医療(海外で流通している新薬など)へのアクセスが遅れる患者だ。こうした事態を受けて厚生労働省は、患者の治験参加を支援するための仕組みを整えたり、現在平均で4年かかっている治験の迅速化を目指すため「大規模治験ネットワーク」といった医療機関網の整備に取り組んでいる。

見出し治験の種類はいろいろ

治験を行っている疾病にはいろいろな種類がある。
これは一部の例。まさに病気の数だけ、薬の数だけ、治験は必要とされている。
がん 白血病 B型・C型肝炎 高血圧
気管支喘息 骨粗しょう症 パニック障害 うつ病
アルツハイマー アレルギー性鼻炎 花粉症  

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