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肥満症、何でもQ&A

「肥満症」がどういうものか、これまでにお分かりいただけただろうか。
さて、最後に肥満症の専門家、大阪大学大学院医学系研究科分子制御内科学(第二内科) 松澤佑次教授にお話を伺ってみた。

見出し教えて!肥満症のこと

■Q:「どうして肥満症は治療しなければいけないのですか?」
A:「『肥満症』とは、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病、さらには動脈硬化、冠動脈疾患などを合併したり、将来こういった合併が起こる可能性が高い場合で、病気と診断した肥満のことをいいます。従って肥満症の治療は、体重を減らすことが基本で、体重を減らせば生活習慣病を改善したり進行を食い止めることができるのです。」

■Q:「どんな人が肥満症になっているのですか?」
ウエストが増えてませんか? A:「『肥満症』と『肥満』は違います。ですから、見た目で太っている人が必ず肥満症だとは限らないのです。おすもうさんがすべて肥満症であるか、というとそうではありません。体を鍛えて体重が増えているおすもうさんは、肥満にもかかわらず病気の人は少ないのです。
肥満かどうかを判定する指数にBMIという指標があり、これが25以上で肥満と定義されます。そこに糖尿病や高血圧などの合併症や、または内臓脂肪が伴う場合は『肥満症』です。『肥満症』は、一般にダイエットに関心が高い若い女性たちではなく、中高年のサラリーマンや閉経後の女性などに多く見られます。『内臓肥満』は、例えば、おなか周りだけがぽっこり太っているタイプがそう。最近、おなかが出てきた人や、ベルトやズボンがきつくなったという人は要注意です。」

■Q:「どのくらいやせたらいいのですか?」
A:「急激にやせることはお勧めできません。無理な減量は別の健康障害を伴う可能性があるからです。減量の目安は、個人差がありますが、だいたい最初の1〜2ヵ月は食事療法を主に行い、3〜4kgの減量を目安にします。しばらくすると、必ず減量が停滞する時期が来ますが、この期間には食事療法と同時に運動療法も行い、1〜2ヵ月につき1〜2kgの減量を目標にします。
仮に体重60kgの人なら、体重の5%である3kg落ちるだけでも内臓脂肪はずいぶん落ちます。そうして、『肥満症』ではない状態までもっていく必要があります。」

■Q:「親が糖尿病で自分も太っているので糖尿病が心配です。肥満は遺伝しますか?」
A:「確かに、肥満には遺伝的要素があります。報告によると、両親とも正常体重の場合の子供が肥満になる確率は、10%であるのに対し、両親のうち一方が肥満の場合は50%、両親ともに肥満の場合は80%の割合で肥満児になっています。このことからも、肥満と遺伝には密接な関係があるようです。
でも、子供は食事内容や運動量などの生活習慣も親から大きな影響を受けています。つまり、環境的要素も肥満には大きく関係しているため、生活習慣に気を配ることがとても大切です。」

■Q:「肥満症の中でも特にハイリスクな人はどんな人ですか?」
A:「私たちが内臓脂肪症候群と呼んでいる患者さんの中でも複数のリスクをあわせもつ人が特に冠動脈疾患に対してハイリスクです。内臓脂肪がついていて、血圧もコレステロール値も血糖値も少し高い。こうした患者さんは、肥満症患者さんの中でも冠動脈疾患に至るリスクがそうでない患者さんよりずっと高いのです。こうしたいくつかの合併症を併発した内臓脂肪症候群の像を呈する患者さんが最もハイリスクであり、積極的に治療していく必要があります。」

■Q:「肥満症にはどんな治療法がありますか?」
スポーツイメージ A:「治療の基本は、食事療法と運動療法です。食事療法では単に食べる量を減らすだけでなく、食事内容や食事スタイルの見なおしも必要です。
それと同時に、運動も欠かせません。肥満症治療の原則は摂取エネルギーより消費エネルギーが多くなるようにすること。これを日常生活で継続して行えば、内臓脂肪を減らしていくことができるのです。
その他、薬物療法もありますが、今はまだ日本では使用できる薬が限られていますから、まずは食事療法や運動療法による治療が中心に実践されています。」

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