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赤ちゃんの食事はこう進む!離乳食の流れ

生まれてから3ヵ月くらいまでは、1日中ミルクのみで過ごす赤ちゃん。4ヵ月くらいから始まる離乳食を徹底追求。

赤ちゃんの離乳食はこう進む

生まれてから3ヵ月くらいまでは、1日中ミルクのみで過ごす赤ちゃん。4ヵ月くらいから始まる離乳食は、次のような流れで進む。ただし、時期についてはあくまで目安と考えて。離乳食に慣れやすい子、慣れにくい子と赤ちゃんによって個人差が大きいのであせることはない。
離乳食を急ぎ過ぎると、幼児期になってから固い物をかめず、丸飲みしてしまう癖がついてしまうことも。好奇心おう盛な赤ちゃんの場合、大人の食事もパクパク食べてしまうが、これは丸飲みしているだけ。一段階一段階できるようになってから、次に進めることが大切だ。

(1)生後すぐ~3ヵ月

少しずつ果汁を与える

この時期は、母乳(またはミルク)中心。のどが渇いたときに湯冷ましなどを飲ませる程度。生後1ヵ月で授乳間隔は3時間程度、その後も間隔は徐々に開き、4ヵ月ごろには4時間以上に、夜の授乳もしなくてよくなることが多い。
母乳(ミルク)をあまり飲まないと悩むお母さんもいるが、体重が増えているようなら心配はない
3ヵ月くらいになったら、ほかの味に慣れさせるために、果汁を少しずつ与えてみよう。

(2)4~5ヵ月(離乳準備期)

とろとろの感触を経験させる

果汁の味に慣れてきたら、今度はヨーグルトやベビーフードの果物ペースト・リンゴのすりおろしなどを。やはり、1日1さじから少しずつ増やしていく。トロトロの食感を経験させるのが目的なので、「1日にこれだけ食べさせよう」といった目標は特に作らず、気楽にやってみよう。

(3)5ヵ月ごろ~(1日1回食+授乳5回程度/離乳初期)

飲み込むことを覚えさせる

じゃがいものマッシュをミルクでのばしたイメージの、トロトロ状のものをゴックンと飲み込む練習をする時期。まずは、1日1回授乳の前に、つぶしがゆを1さじ食べさせるところから開始する。赤ちゃんが食べてくれるようなら1日ごとに量を少しずつ増やし、その時間のミルクを少なめにしていく。
味付けは特に必要ない。ベビーフードの野菜スープなどで煮てあげる程度でOK。

(4)6ヵ月ごろ~(1日2回食+授乳5回程度/離乳初期~中期)

豆腐状やつぶつぶ状のものを舌でつぶしてモグモグと食べる時期。1日2回授乳の前に離乳食を食べさせる。1回当たりの量もゴックン期((3)の頃)よりも増える。慣れてきたら、少しずつ調味料で味つけし、変化のあるメニューにしてあげよう。ただし、あくまでも薄味を心がけて。

(5)9ヵ月ごろから(1日3回食+授乳5回/離乳後期)

食べ物を、歯ぐきを使ってカミカミする(噛みつぶす)のに慣れる時期。1日3回授乳の前に離乳食を与えるが、離乳食を食べた後はミルクを欲しがらない子も増える。この時期は、赤ちゃんの栄養補給をミルク中心から食事中心に切り替える時期でもあるから、栄養バランスを考えて離乳食を作ることが大切
また、この時期の赤ちゃんは好奇心おう盛。自分で手を伸ばして食べたがる子も。一品くらい手づかみできるメニューを添えてあげると喜びそう。

(6)1歳ごろから(1日3回食+ミルク2回程度/完了期)

ミルクは哺乳瓶からコップに

奥歯で噛んで食べる様子が見られるようになり、食後に欲しがるミルクの量も減ってきたら、大人と同じメニューを小さく切って食べさせられるようになる。ただし、味付けは薄味が基本だ。この際、家族ぐるみで薄味に切り替えることを考えてもいいのでは?ミルクも哺乳瓶からコップに。
自分で食べたいという欲求もますます強くなり、手にスプーンやフォークを持たせれば、親の真似をして口に運ぶこともある。ただし、スプーンやフォークが使えるようになるのはまだまだ先。この時期は、食べ物をこぼす、吐き出す、ひっくり返す、かき回すと、親の忍耐が必要な時期だ。

週末にできる。離乳食のストック作り

離乳初期~中期は、1回当たりに食べる量が少ないので、週末などにまとめて作って小分けにしてフリージングしておくと便利。これなら休みの日にもできるし、味付けの面倒もない。

例1:つぶしがゆ

  • (1)米1/2カップはよく洗って厚手の鍋にうつし、7~8倍の水に30分以上つける。
  • (2)鍋を火にかけ、煮立つまでは強火、その後は弱火でコトコト30~40分煮る。
  • (3)ごはん粒をすくい出し、すり鉢かミキサーなどですりつぶす。
  • (4)(3)を鍋に戻して再度火にかけて混ぜ合わせる。
  • (5)冷めたら、大さじ2杯ずつ製氷皿などに入れて冷凍。凍ったらフリージング用の袋に入れて再び冷凍庫へ。

例2:野菜のマッシュ(じゃがいも、かぼちゃ、にんじんなど)

  • (1)野菜の皮を向いて一口大に切り、やわらかくゆでる。
  • (2)熱いうちにすり鉢かフードプロセッサーでマッシュする。
  • (3)大さじ1杯ずつ製氷皿などで冷凍。凍ったらフリージング用の袋に入れて再び冷凍庫へ。

離乳食を食べさせる

離乳食を食べさせる

赤ちゃんの食事は意外と時間がかかるもの。その間、親は自分の食事をゆっくり食べることができない。週に何度かはパパママ交替して赤ちゃんに食べさせ、もう一人はゆったり食事タイムを過ごそう。
ただ、人見知りが始まって「ママじゃないと食べない~!」という赤ちゃんも。そんな場合は、ママに任せるしかないけれど、パパはせめて自分の食事の面倒は自分でみよう。「ママお替わり!ビール!お茶!」なんてことはしないように。

赤ちゃんの食卓準備と後片付け

離乳食後期から2歳くらいまでは、一生懸命作った離乳食を混ぜ合わせてこねる、吐き出す、こぼすは日常茶飯事だ。食べ物を投げたときに叱ったり、食べないで遊び続けるようなら食事を片付けてしまうのはOKだけど、こぼす程度で怒鳴ったりしないようにしよう
食卓が落ち着くことのない1年だけど、これが普通とあきらめるしかないのである。被害をなるべく少なくするためには、掃除しやすい体制を整えておくこと。ママが食事の準備をしているなら、その間、パパは食卓の準備をしておこう。

備えあれば腹も立たない食卓準備

  • 1. 赤ちゃんの席の下に新聞紙を敷いておく。
  • 2. すぐ手の届くところにティッシュ、赤ちゃん用ふきん、机ふきん、雑きん(床拭き用)を用意。
  • 3. 赤ちゃんに食事用エプロンをつける(食事用エプロンが短い場合、ひざの上にタオルをかけ、洗濯バサミでとめると便利)。
  • 4. 食事中気が散らないよう、おもちゃを見えないところに片付け、テレビも消したほうがよい。
公開日:2001年9月3日