疾患・特集

アトピーの皮膚はどうなっちゃってるの?

アトピーや乾燥肌を拡大してみると…肉眼では見えない皮膚のトラブル状態が見えてくる。アトピーの状態とは?

見えないけれど…アトピーは皮膚のバリアが壊れやすい

皮膚はとっても薄いが、実はさまざまな防御機能を持って、その下の大切な筋肉や内臓をガードしている。本来はスーパー・バリアなのだ。また一方で「かゆみ」というのは、皮膚独特の症状。これも本来は皮膚の「バリア」がはたらくためのシステムだ。

「ちょっとした異物(ホコリや菌)」が皮膚につく
 ⇒それを感知して脳は「かゆみ」という信号を身体に送る
 ⇒「かく」ことで「かゆみ」という信号を感じないようにする

しかし、アトピーでは皮膚のバリアの状態も壊れ、このシステムも過剰にはたらいてしまっている。

ノーマルスキンはしっかりバリア

ノーマルスキン

  • ●体の外から来るものへのバリア
    角質細胞がきれいに整っている
    その上の皮脂も、ごく薄いがしっかりバリアとなる
    ⇒ホコリや菌などの異物が入りこめない
  • ●皮膚そのもののバリア
    水分もしっかりキープ!
    潤いと柔軟性で、ザラつき感が少ない
    ⇒「荒れる」ことが少ない

アトピックスキンは表面がボロボロ…

アトピックスキン

  • ●体の外から来るものへのバリア
    一番表面の「膜」となる皮脂が少ない
    角質細胞の配列も乱れ、孔(あな)があいていることも…
    ⇒ホコリや菌などの異物が入りこんでくる
    炎症を起こす=「かゆみ」が激化
  • ●皮膚そのもののバリア
    油分、水分とも身体から失われやすい
    そのため皮膚がザラザラになる
    乾燥=「かゆみ」が悪化