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酸素と活性酸素はどう違う

私たちの命を支える酸素。ところが、酸素がちょっと変化しただけの活性酸素は、私たちの体を犯す悪者のようです。酸素と活性酸素の違いを解説します。

酸素分子は強引なやつ

酸素分子はほかの分子に結びついたり、電子を奪ったりする性質があります(酸化といいます)。これは、核の周りを飛び回っている電子のせいで、電子にはカップルで飛び回りたい習性があるようです。ところが酸素の場合、分子になってもハンパ者が生じてしまいます。ハンパ者は相手を探して飛び回り、見つけ次第、強引に結びついていきます。

強引さがこうじて、活性酸素に変身する

酸素分子中のハンパな電子が、ペアを探そうと必死になった結果できてしまうのが、以下の4種類の化合物です。これらを総合して活性酸素と呼んでいます。図を見てわかる通り、分子構造は本来の酸素分子とそれほど大きく違いませんが、酸素分子以上に不安定かつ強引な性質を持っています。
このため、糖質、脂質、アミノ酸など、各器官を構成する分子を酸化するなどして、 体内に悪影響を与えてしまうのです。

スーパーオキシドアニオン

スーパーオキシドアニオン

人間の体内でもっとも大量に発生しますが、ほかに比べると反応性が低く、体に与える影響も少ないと考えられています。ただし、電子や水素原子のやりとりが進むことで、ヒドロキシラジカルなど、毒性の強い活性酸素に変化する可能性が高いです。

過酸化水素

過酸化水素

過酸化水素の電子はすべてペアになっているため酸化力は大きくありません。しかし、わずかなきっかけで2つに別れ、狂暴なヒドロキシラジカルになってしまうのが問題です。過酸化水素は「オキシドール」とも呼ばれ、消毒薬として利用されていますが実際に消毒(殺菌)作用を行っているのは、過酸化水素から変化したヒドロキシラジカルである場合が多いと言われています。

ヒドロキシラジカル

ヒドロキシラジカル

活性酸素の中で最も反応性が強く、酸化力も強いです。脂質、糖質、タンパク質など近くにあるあらゆる化合物と反応してしまいます。つまり、体内への影響力が最も強い活性酸素なのです。ただ、反応性が強いため、特に体内に影響を及ぼさない化合物と反応し、無害な物質となって排出されることも多いようです。ヒドロキシラジカルは、スーパーオキシドアニオン、過酸化水素から発生します(体内で酸素から直接生成されるということはありません)。

一重項酸素

一重項酸素

電子そのものはすべてペアになっていますが、酸化力が強いです。これは、無視されてしまった軌道が2個の電子を強く求めているためですが、体内でこの酸素がどのくらい生成されているのか、また、何らかの危害を加えているのかについてははっきりとわかっていません。

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