水道水も、おいしく飲もう!
「水道の水なんて、マズくて飲めない」という人もいるかもしれませんが、日本の水道水は世界の中でも安全でおいしい方といえます。おいしくない原因となっているのが消毒用の塩素です。これを取り除けば、水道水もおいしく飲めます。
水道水をおいしくする方法
日本は蛇口をひねれば水が飲める、世界でも数少ない「安全な水」の国です。水源の良いところでは、味も最高です。一方、世界の大都市の8割では水道水は飲めないと言われています。問題は、東京などの水道水がおいしくないこと…。
水道水がおいしくない最大の原因は「消毒用の塩素」にあります。水源の良いところの水は、消毒する必要が少ない=塩素が少ないためにおいしく、つまり、この「塩素」をなんとかすれば、水道水もおいしく飲めるのです。
まず基本の条件として、朝一番あるいは長い間使ってなかった後の水道水は、サビや有害物質がたまっている恐れがあります。もったいありませんが、しばらく流してから使いましょう。
- ●沸騰させて塩素を飛ばす
やかんや鍋に水を入れ、沸騰したらフタをとり、そのまま3〜5分、沸騰させ続けます。 - ●レモン汁を入れる
冷たい水ですぐ使いたい場合、レモン汁2〜3滴を入れます。 - ●備長炭や竹炭を入れる
炭には脱臭効果のほかに、ミネラルを溶け込ませる効果などもあります。 - ●浄水器をつける
浄水器は塩素を取り除くのに、確かに効果があります。問題はその使い方や管理です。 - ●まずは自分の所からの排水を汚さない
水は地球環境の中でめぐっているもの。そしていまや、廃水処理施設を導入している工場より、むしろ家庭から出る廃水の方が問題になっています。水質汚染原因NO.1は、生活廃水なのです。おいしい水道水を飲むためにできることを、一人ひとりがしていきましょう。 - ●受水タンクをこまめにチェック!
マンションなどの集合住宅では、水をいったん受水タンクに貯め、各家庭に供給しています。このタンクや、タンクと家庭を結ぶ水道管の汚染や腐食が原因で、水が汚染されているケースがあるようです。集合住宅の受水タンクや水道管の管理は、住んでいる自分たちの責任、最低でも、1年に1回のタンク清掃や水質調査などを行っていくよう心がければ、安心しておいしい水道水が飲めるでしょう。
マズイ塩素をなぜ使う?
水をマズくする塩素ですが、決して闇雲に使われているわけではありません。安全基準を満たす分だけ使われています。
- ●塩素の良いところ
細菌などを消毒し「飲むことができる水」にします。安く簡単にできるため、水道代をおさえられます。 - ●良くないところ
細菌が多く汚染されている水には、大量の投与が必要になります。大量の塩素が投入されると、発がん物質であるトリハロメタン発生の原因となります。
水道水の安全基準って?
日本の水道は、国が定めた「安全基準」に基づいた水道水を供給するよう義務づけられています。そして、水道局ごとに定期的に水質検査が行われ、結果が公表されています。
次のような項目については、基準値、目標値、指針値がそれぞれ示されているので、おいしくて安全な水を飲むためにも、一度確認してみましょう。次の表の物質の濃度が高いようなら、何に汚染されているのか、大体のところをつかむことができそうです。
具体的な項目の例 | 濃度が高いときは | |
---|---|---|
健康に関する項目 (全29項目) |
一般細菌 | 消毒滅菌が不十分 |
水銀・シアン・フッ素 | 水道水中に産業廃水が混入している恐れがある | |
硝酸製窒素・亜硝酸性窒素 | 動物の糞尿や下水の混入の可能性が大きい | |
水道水が有すべき性状に関連する項目 (全17項目) |
陰イオン界面活性剤 | 家庭用廃水や工場廃水による汚染が推測される |
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