疾患・特集

自分でもできる「糖尿病」チェック

糖尿病はかなり進行しないと自覚症状が出ない病気です。早期発見するためには、検査を行うしかありません。糖尿病の検査はどんなことを行うのでしょうか。

検査の第1歩「尿糖検査」は、自分でもできる

糖尿病の検査の第1は、「尿糖検査」です。尿の中にブドウ糖が混じっているか調べる検査です。 ただし、尿にブドウ糖が出ても、必ずしも糖尿病とは言えないため、次に血糖値を調べる検査が行われます。

自分でもできる「尿糖検査」

尿糖検査

自営業や主婦の方のように尿検査を含む健康診断を受ける機会がない場合は、市販の検査薬で自分でチェックすることもできます。試験紙に尿をつけて調べるだけの簡単なものなので、1度試してみてはいかがでしょうか?
なお、自分で検査してみて基準以上の場合は、医師に相談して血液検査などをしてもらいましょう。

血液検査でわかること

糖尿病の血液検査を行うことになったら、少なくとも検査の12時間前から何も食べないようにしておきましょう。検査の第1は、空腹時の血糖値を調べる「血糖検査」だからです。
空腹時の血糖値が平常でも食事した後になかなか血糖値が下がらないケースもあるので、食後(検査ではブドウ糖溶液を飲む)1時間、2時間のブドウ糖の量を調べる「ブドウ糖負荷試験」も行われます。

また、一般的な検査ではそれと同時に「血中インスリン検査」も行われます。次のグラフのように、糖尿病の人は正常な人に比べて、食後、インスリンの分泌が遅れる傾向があるからです。

食事後の血糖とインスリンの反応

正常な人 正常な人

インスリン非依存型
糖尿病の人
糖尿病の人

血液検査の結果、正常とは言えないけれど糖尿病ともいえない「境界型」の人が出てきます。このうち、あとで正常な値に戻る人と、糖尿病に移行する人がそれぞれ3分の1くらいいます。境界型と診断されたら後は心がけ次第となります。生活を改善するだけで血糖値が下がることも多いようです。

合併症のための定期検査もある

糖尿病という診断が下されても、初期の症状であれば特に心配することはありません。治療法は食事の制限やこまめな運動など、日常生活レベルのケースが多いようです。ただ、血糖値の様子は定期的に検査する必要があります。
また、糖尿病の合併症を早期に見つけるための眼底検査なども定期的に行います。

■関連記事