疾患・特集

高血圧の進み方と合併症

高血圧はただ血圧が高いことが問題なのではなく、長い間、高い圧力を血管にかけ続けることで、さまざまな問題を起こします。高血圧が進行していく様子を見てみましょう。

高血圧の進み方

高血圧はただ血圧が高いことが問題なのではなく、長い間、高い圧力を血管にかけ続けることで、さまざまな問題を起こします。じわじわと進行していく病気なのです。
その様子を見てみましょう。

高血圧進行の様子1

血管が狭くなったり、しなやかな弾力を失ったり、心臓からの血液量が増えると血圧が上昇します。一時のストレスなどで血管が狭くなった場合は、血圧調整機能がはたらき、リラックスすれば元に戻ります。
しかし、いつとはなしに上がっていき、慢性的に血圧が高いままでいると「高いのが普通」と体が認識してしまい、高血圧が維持されてしまいます。

血管の変化

高血圧進行の様子2

かかってくる高い圧力に対抗しようと、血管の壁が厚くなります。結果として血管は狭くなり、より血圧も高くなってしまいます。

高血圧進行の様子3

狭くなった血管にはコレステロールなどがたまりやすくなります。しだいに血管が盛り上がり、中は狭くなり、そのため血圧もより上昇します。

高血圧進行の様子4

コレステロールや中性脂肪などが血管の中にたまると、血管の質そのものがボロボロともろくなります。弾力性がなくなり硬くなった血管は狭くなっていき、血圧はさらに上昇します。

心臓の変化

高血圧進行の様子5

高い血圧に打ち勝って血液を体の隅々まで送るため、心臓の筋肉が肥大(心肥大)します。心肥大が進んでしまうと心臓のポンプとしての力は弱まってしまい、血液を全身に送るのが難しくなってしまいます。

高血圧からこんな病気に!

高血圧を放っておくと、死に至るさまざまな合併症が引き起こされることがあります。次の図の通り、血管がつまったり破れたり、動脈が硬くなったりするという大問題が、人間にとって極めて大切な脳や心臓などで起こってきます。

高血圧の合併症