疾患・特集

高血圧ってそんなに怖いもの?

高血圧という病気は、あまりにも一般的になりすぎてしまったため「年をとれば誰でもなるもの」という印象があるかもしれません。ですが、高血圧は、ある日、突然死をもたらす病気を引き起こす恐ろしい病気です。

高血圧はがんより怖い?

日本人の死因

高血圧という病気は、あまりにも一般的になりすぎてしまったため「年をとれば誰でもなるもの」という印象が強いかもしれません。そのため、「がんなどと違って高血圧で死ぬことはない」と思いがちです。しかし、実は高血圧によって死に至ることもあります。
このグラフの通り、日本人の死因のうち、がんに次ぐ心疾患、脳血管疾患はいずれも高血圧によってもたらされることが多いようです。

  • ●脳血管疾患とは?
    脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など
  • ●心疾患とは?
    心肥大、心不全、心筋梗塞など

サイレントキラー=高血圧

高血圧が恐ろしいのは、気配を感じさせずに静かに忍び寄り、ある日、突然死をもたらす病気を引き起こすという点にあります。
高血圧は中程度まで進んでいても、それをハッキリと教えてくれる自覚症状というものは何もありません。むしろ高血圧体質の人の方が活動的で頑張りのきくことが多く、まさか自分がある日、倒れるなど思いもしません。けれども一度発病すると、脳血管疾患や心疾患は命取りになりやすいため、サイレントキラー(沈黙の殺人者)と呼ばれています。運良く一命をとりとめたとしても、長いリハビリが必要になったり、寝たきりになったりすることがあります。

高血圧の恐ろしい特徴

  • 高血圧とは、何年、何十年もの時間をかけ進行していく生活習慣病です。
  • 高血圧が長く続き、血管に圧力がかかり続けると、弾力が失われる動脈硬化が起こり、血管がボロボロになっていってしまう。ボロボロになった血管は、そう簡単には修復しないため、長く患うこととなります。
  • 血圧が高いと、心疾患などの合併症の発生率が正常血圧の人より高くなります。
  • 血圧が高いのに食事に注意しないままでいると、注意する人に比べ命を落とす割合が高まります。
  • 特に高血圧とは関係がないと思われる病気でも、高血圧と複合的に重なると死亡率が高まってしまいます。