脂肪とヒトコトで言っても種類はさまざまです。悪玉コレステロールになりやすい脂肪、善玉コレステロールを増やす脂肪があります。これらの食品を覚えてバランスよく食べるようにすることで、血液中のコレステロール値を下げることができます。
食品名 | 1食あたりの使用量 | コレステロール量 |
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卵黄 | 約22g (1個分) | 286mg |
子持ちシシャモ(輸入) | 50g (3~4匹分) | 170mg |
いか刺し身 | 50g | 150mg |
するめいか | 25g (1/4枚程度) | 245mg |
車えび(養殖) | 50g (約1匹分) | 95mg |
うなぎ | 50g | 120mg |
しらす干し | 5g (大さじ1杯程度) | 12.5mg |
鶏レバー | 50g | 185mg |
若鶏もも肉(皮付き) | 50g | 47.5mg |
たらこ | 15g | 51mg |
すじこ | 15g | 76.5mg |
バター | 10g | 21mg |
マヨネーズ | 10g | 20mg |
カステラ | 50g | 95mg |
上記のように、コレステロールは主に卵や魚肉類(特に内臓)の脂肪に含まれています。
コレステロール値の高い人は、1日に摂る量を300mg以下に抑えるようにしましょう。それなら卵を食べなければよさそうですが、卵は良質のたんぱく質やビタミンA、B2が豊富に含まれる食品です。1日に小さめのM玉1個くらいは食べたいもの。どうしても量が気になるなら、うずらの卵(5~6個で鶏卵1個分)で調節することをおすすめします。
脂肪には脂肪酸という物質が含まれています。皆さんがよく耳にするリノール酸、オレイン酸、 EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などのことです。脂肪酸は大きく次の3つに分類されます。それぞれの特徴をまとめました。
代表的な脂肪酸 | 特徴 | 多く含む食品 | |
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飽和脂肪酸 | パルミチン酸など | 摂りすぎると肝臓でコレステロールの形成を促進し、悪玉コレステロールを増加させます。 | パーム油(植物油の一種)、豚や牛の脂肪分、バターなど |
多価不飽和脂肪酸 | リノール酸、EPA、DHAなど | 悪玉コレステロールを減らして、動脈硬化の原因となる血栓の生成を防ぎます。 しかしリノール酸を摂りすぎると、悪玉だけでなく善玉コレステロールまで減らしてしまいます。 | リノール酸:サフラワー・ひまわり・サラダ油など多くの植物油、ごま・松の実など種実 EPA:すじこ、はまち、いわし、にしん、さばなど DHA:本マグロ脂身、すじこ、まだい、ぶり、さばなど |
一価不飽和脂肪酸 | オレイン酸など | 多価不飽和脂肪酸と同様に悪玉コレステロールを減らすが、善玉コレステロールは減らさないという実験報告がなされ、最近注目を浴び始めています。 | オリーブ油、なたね油、調合サラダ油、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、牛、豚、鶏肉の脂肪分 |
表を見て「オレイン酸を含む食品ならたくさん食べても大丈夫」とは誤解しないでください。例えば牛や豚の脂肪ですが、オレイン酸だけでなく飽和脂肪酸も含んでいます。また、マカダミアナッツを食べ過ぎれば、コレステロールは増えなくても、中性脂肪は増えてしまいます。
体にいいと言われている脂肪でも摂りすぎ、偏るのはよくありません。摂取量を守った上で、飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸をバランスよく摂るよう、いろんな食品を組み合わせて調理することが大切です(1:1.5:1の比率が望ましい)。
食物繊維は腸の中で、中性脂肪だけでなくコレステロールも吸着し排出させてくれる優れものです。ひじきや大豆、ごぼうなどに多く含まれています。ひじきと大豆の煮物や根菜類の煮物なども積極的に食卓に取り入れていくといいでしょう。