疾患・特集

やけどをしたときの応急手当

やけどの手当ての仕方は、その程度によって異なります。応急手当のポイントについて、間違えやすい点を中心にまとめました。

やけどの程度と応急手当

やけどの程度は「深さ」と「広さ」で判断します。「深さ」については下の表の通りです。「広さ」 については、大人なら全身の20%以上、子どもなら10%以上の場合、命が危険になります。範囲が広いようなら迷わず救急車を呼ぶようにしましょう。

程度 Ⅰ度 Ⅱ度 Ⅲ度
傷の状態 皮膚が赤くなる水ぶくれができる皮膚の表面が固くなり、黒くこげたり、白く乾燥したように見える
痛み ヒリヒリする強く痛む痛みは感じないことが多い
手当て 水で冷やす水で冷やし、滅菌ガーゼで軽くおおって病院へ滅菌ガーゼで軽くおおい、救急車を呼ぶ
治りかた 数日で治る1~2週間で治る植皮をするなどケロイド治療が必要

やけどの応急手当の注意点

やけどの応急手当について、誤解したまま覚えている人も多いようです。間違えやすい点をまとめました。

冷やす目安は15分~20分

小さい子どもの広い範囲のやけどの場合、冷やしすぎに注意しましょう。背中などの場合は、患部に清潔なタオルなどをあて、その上からやかんに入れた水をかけるといいようです。また、冬の時期は、患部以外のところは冷えないよう、毛布や衣服などでくるむといいでしょう。

衣服を無理矢理ぬがさない

衣服を着たままやけどをしてしまった場合は、衣服を無理矢理ぬがさず、衣服の上から水などをかけて患部を冷やすようにします。十分に冷やしたら、はさみなどでそっと切り開いて脱がせてもよいですが、皮膚と癒着しているところは無理にはがさず、そのまま医師に診てもらうようにしましょう。

病院に行く前に、自分で包帯をまいたりしない

病院に行くときは、患部を軽くガーゼなどで覆う程度にします。ばんそうこうや包帯で、患部とガーゼをピッタリくっつけないようにしましょう。

公開日:1999年10月2日