疾患・特集

すり傷、切り傷、刺し傷…ケガをしたときの応急手当

すり傷、切り傷、刺し傷…。それぞれどのような状態をいうのでしょうか?また、応急手当の仕方もケガの種類によって異なってきます。ケガの状態別の手当の仕方をまとめました。

すり傷の応急手当

すり傷は、皮膚の表面の浅い傷のこと。家庭で手当するだけで大丈夫なケースが多いようです。汚れのない軽い傷なら、消毒薬で消毒しましょう。土や砂で汚れている場合は以下のように手当するとよいでしょう。

  • 水道の水など「流水」でよく洗い流します(少量の出血ならば、気にせず流水で洗います)
  • 傷を消毒します。オキシドールなどの消毒薬を傷口にたらし、出てきた泡を滅菌ガーゼでそっと押さえるようにふきとります
  • 滅菌ガーゼを患部に当てて、ガーゼの上からばんそうこうを貼ります。必要に応じて包帯を巻きます

切り傷の応急手当

手当ての基本は止血

包丁やナイフ、ガラスなどで切った直線的な傷のこと。皮膚の表面だけでなく、皮下組織まで傷つき、出血することが多いようです。「止血→消毒」が基本ですが、なかなか出血が止まらないなど、傷が深いときは病院に行って診てもらうようにしましょう

浅い切り傷の応急手当

  • 滅菌ガーゼを傷口に当て、軽く押さえて止血します。軽い出血は2~3分で止まることが多いようです
  • 消毒薬で消毒します
  • 滅菌ガーゼを傷口にあて、ばんそうこうを貼るか包帯を巻きます

深い切り傷の応急手当

  • 滅菌ガーゼを傷口に当て、強く押さえて止血します
  • 傷口を強く押さえたまま、傷のあるところを心臓よりも高くします
  • 出血がひどいときは止血点も圧迫します(止血の仕方
  • ガーゼの上から包帯をまいて病院に行きましょう

指の切断は手当しだいで再生可能

鋭い刃物などで指を切断してしまった場合、応急手当がよく、6~7時間以内に治療を受ければ、再接着することができるようです。
手の方は、切断面に滅菌ガーゼを当てて強く押さえて止血します。水洗いしたり、 薬をつけたりは絶対にいけません。
指の方は、滅菌ガーゼとビニール袋で包み、さらに氷を入れたビニール袋に入れて病院に運びましょう。
病院は整形外科か形成外科ですが、救急車を呼んで手配してもらってもよいでしょう。

刺し傷の応急手当

刺さったものを抜いた場合は一緒に病院へ持っていく

小さなトゲから釣り針や釘、ガラス、ナイフなど、刺し傷には小さなものから大きな傷まで考えられます。トゲなど小さなもので、出血や痛みもほとんど感じない場合は家庭だけで手当できますが、大きなものが刺さった場合は病院に直行しましょう
また、古いクギなど汚れたものが刺さった場合も、呼吸困難やけいれんが起こる破傷風にかかる恐れもあるので病院に行った方が良いでしょう。自分で判断ができないときは、迷わず119番に電話して状況を説明し、救急車に来てもらいましょう。

トゲが刺さったときの応急手当

  • トゲの先を毛抜きでつまんで抜きます
  • 傷口を消毒します
  • 傷口が大きければ、救急ばんそうこうを貼ります

針、ガラス、釘、ナイフが刺さったときの注意

  • ナイフ、木片、ガラスなどが深く刺さったときは、抜かないで病院へ!
  • 刺さったままでは病院へ行きにくいときは、119番に電話して相談しましょう(救急車を呼ぶ)
  • ガラスなどの細かな破片が刺さったときは、傷口に触らず、すぐ病院へ!
  • 釘など刺さったものを抜いた場合、一緒に病院に持って行くようにしましょう