疾患・特集

みがいているのに虫歯になっちゃうのは、なぜ?

日本人のほとんどが毎日のように歯をみがいていますが、虫歯はなくなりません。虫歯の原因を考えて、良くなるためのヒントを探してみましょう。

虫歯をつくる4つの要素

日本人のほとんどが毎日のように歯をみがいています。しかし虫歯はなくなりません。むしろ世界的に見ても日本人の虫歯本数は多いようです。
もっとしっかり原因を見つめてみると、良くなるためのヒントが必ず見つかります。
虫歯は下にあげた4つの要素が複雑にからみあってできています。

虫歯をつくる4つの要素

酸に対する抵抗力が一人ひとり違っているため、「虫歯になりやすい人」と「虫歯になりにくい人」がいます。生まれつきの性質は変えられませんが、改善できることもあります。表面のエナメル質は、唾液にふくまれるカルシウムやリン酸などを使って、ほんの少しずつ修復されているのです。

  • 唾液がいつも循環するように、口を開けっぱなしにして乾かさないようにします。
  • カルシウムやリン酸不足にならないよう、食事・運動に気をつけます。

糖質(特に砂糖)

細菌は砂糖を原料として、ネバネバする歯垢(プラーク)を作りだします。歯垢の中に住む虫歯菌は砂糖を分解して、酸を作ります。その酸で歯の表面が溶けたのが虫歯です。

  • なるべく砂糖を摂らないようにします。摂る場合は賢く摂りましょう。
  • 食べたらすぐ歯をみがきます。細菌は約5~10分で砂糖を分解しだします。

細菌

主な原因はストレプト・コッカス・ミュータンスという細菌です。人間の口には、必ずと言ってよいほど住んでいます。しかし、数を減らすことはできるのです。

  • 歯ブラシをしっかり上手にかけます。歯みがきとは、食べカスをとるというより細菌をとるためのものと認識するといいでしょう。
  • 細菌が集まりすぎると石のように硬い「歯石」となります。そうなってしまうと歯みがきではとれないため、必ず歯医者さんでとってもらいましょう。

時間

砂糖が、いつまでも口の中にあると、細菌は酸を作り続け、歯は溶け続けます。また細菌は夜、人間が寝ている時に一番元気になります。

  • だらだら食べたり・飲み続けないようにします。
  • 寝る前の歯みがきは、特にていねいにしましょう。

結局、やはり一番大切なのは歯みがきです。しかし、せっかくみがいていても、ちゃんと歯垢(プラーク)が落とせていないのが問題です。