とうがらしを食べると口の中がピリピリヒリヒリします。この感覚は「辛み」ではなく「痛み」。だから、「とうがらしが体にいいのはわかったけど、辛いのは苦手で…」という人がいてもおかしくありません。でも、工夫すればこの感覚を少しはやわらげることができます。できるだけ辛さを感じないで済む食べ方や、辛さをやわらげる食品を紹介します。
一般的に、温度が上がると化学反応が進み、下がると遅くなります。辛味も、とうがらしの辛味成分カプサイシンが舌の細胞に反応するものなので、温度が低い方が感じにくくなります。
だから、辛いのが苦手な人は、なるべく冷えた状態で食べるといいでしょう。
カテキンには、皮膚や粘膜を保護する作用があり、舌の細胞にカテキンが接触すると、細胞が痺れようになって辛味をあまり感じなくなります。
お茶の中でも、煎茶にカテキンは多く含まれています。ウーロン茶や紅茶にも含まれてはいますが、辛味対策には、日本茶のほうがいいでしょう。ただし、麦茶にはカテキンは含まれていません。
ヨーグルトや牛乳などのタンパク質が、舌の細胞をカバーしたような状態になり、辛味が和らぎます。
例えばタイ料理には、ココナッツミルクが使われているため、とうがらしが大量に入っていてもなんとなくマイルドな感じがします。インドカレーにもヨーグルトがたっぷり入っているものがあります。
上に挙げた方法でも「やっぱりダメ」という人、もっと効率よくカプサイシンだけ摂りたいという人は、カプサイシンを含んだ「とうがらし健康食品」を試してみるのもひとつの手です。これは、ドリンクまたは錠剤であることが多いようですが、最近では種類も豊富になりました。カプサイシンだけでなく、ほかのスパイスなどの有効成分を含んでいるものも多いようです。
ただし、このような健康食品が、ダイエットなどにすぐ効くということはありません。試すにしても、長期間続けてみないと意味がないので、経済的なことも考え無理のないものを選ぶようにしましょう。