寝ている場所の環境が、寝付きや熟睡を邪魔していることは多いようです。ぐっすり眠るために気を付けたいポイントをまとめました。
「自分は一度寝てしまえば、まわりのことなど気にならないから、寝る環境なんて関係ない」?あるいは、「自分が眠れないのはストレスなどのせいだから、寝る環境とは関係ない」と思っていませんか?
しかし、自分で気がついていない、あるいは起きた時に覚えていないだけで、寝ている場所の環境が、寝付きや熟睡を邪魔していることは多いようです。
特にノンレム睡眠が短くなっていく高齢層にとって、睡眠の環境が整ってないと、夜中に何度も起こされることにもなりかねません。
以下に挙げることに気をつけて、今日から熟睡しましょう。
熟睡するために気になるものと言えば、やはり寝具です。さまざまな研究がなされ、素材などの選択肢も広がりました。基本をおさえて快適に休みましょう。
自然な姿勢で立ったとき、人の背中はゆるやかな「S」字形に曲がっています。その曲がり具合は4~5cm程度です。一方寝ている時に心地良いのは、その半分の2~3cm程度の少し背筋の延びた曲がりが良いようです。
いわゆる「柔らかい」布団に眠ると、背中やお尻が重たく、脚やウエストなどが軽いので、「S」字形ではなく「W」字形となり、どうしても不自然な寝姿勢となります。しかし固すぎると、背中とお尻だけが布団に当たり、腰が浮いてしまうので、やはりあまり良くはありません。
最も良い2~3cmの曲がりの正しい寝姿勢を保てる「適度な固さ」の布団を選ぶようにしましょう。それには実際、横になってみるのが一番です。布団は健康を支える基本で、しかも高い買い物なのだから、遠慮せずに試させてもらいましょう。
睡眠中の人間は体温が奪われやすいので、掛け布団は熱の発散を防ぐものを選びたいものです。布団の中が30~33度に保てるものが良いでしょう。
夏場は使わない人も多いのですが、特にクーラーなどを入れている場合、思った以上に体は冷え、無意識に安眠が妨害され、疲れてしまうので注意が必要です。
もう1つ重要なのが湿度です。寝ている間は約200cc(コップ1杯)の汗をかくので、布団の中が湿度50%に保てる吸湿・放湿に優れたものが良いでしょう。特に汗をかきやすい夏には、こうした意味からも放湿性のよい夏掛けが必要です。
頭を枕にのせたとき、敷き布団から2~3cmと、意外に低い方が安眠しやすいことが多いようです。自然に立ったときと同じくらいの、顔が約5度下向きになる柔らかめの物です。しかし、枕は好みが大きく分かれ、長年の習慣もあり、一般に「良い」とされている物でも、実際にその人が安眠できるかどうかは個人差があります。睡眠に満足していない場合、納得がいくまで、自分用「究極の枕」探しをしてみるのも面白いかもしれません。
高さのほかに重要なのが、放熱・放湿性です。ぐっすり眠れる条件は「頭は涼しく、手足は暖かく」です。熱のこもりやすい枕は避けましょう。
吸湿性の良さ | 放湿性の良さ | |
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1位 | ウール | ウール、綿 |
2位 | 羽毛 | |
3位 | 綿 | 羽毛 |
4位 | 合成繊維 | 合成繊維 |