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職場ストレスを半分に減らす!ケース別攻略法

職場では、「あんな人には絶対なりたくない」とさえ思える上司にも従わなくてはならないし、ふつうなら絶対友達にはならないタイプの人とも、うまく付き合っていかなければなりません。でも、こんな風にちょっと考え方を変えれば、人間関係でうだうだ悩むことも減るかもしれません。

上司のタイプ別攻略法

タイプ1:ポリシーがない上司

部下の案に対して「いいんじゃないか」といって部長のところへ。「やっぱり部長がダメだって」と戻ってきて、部下が反論すると「部下がこういってるんです」とまた部長のところへいくという、伝書バトのような課長。

【対策】
「この案のここが無理だといわれたらこう言って下さい」と、部長が文句をつけそうなところを予測して、それに対する反論の仕方まで、先回りして課長に教えてあげましょう。ここまで面倒を見なくちゃいけないなんて、バカらしいと思うかもしれませんが、自分の企画を通すためのひとつの根回しと思えばよいでしょう。

タイプ2:

自分がずっと有能だったせいか、部下のことを未熟者扱いして、何を言っても耳を貸さない。企画を出してもけなすばかりで、「自分が一番」と思っている。

【対策】
何でもできてしまう人は、できない人の気持ちがわかりません。管理職としては無能といえるかもしれません。そんな上司に自分を認めさせるには、まず熱っぽく話をして仕事にかける情熱を伝えます。そしてきちんと理屈を構築して理詰めでしゃべりましょう。彼自身がやってきたのと同じくらいの努力をして、迫ってみるというわけです。

タイプ3:

だれが見ても無理そうな仕事でも、「そんなことはない。おれのやり方で正しい」とつっぱる。間違いを指摘すると、よけいつっぱって怒ってしまう。

【対策】
自分に自信がないからこそ、間違いを認めると自分の能力のなさを認めてしまう気がして、虚勢をはっているのかもしれません。無視したりやりこめたりせず、ふだんから「信頼しています」というポーズを見せて、自信をつけさせてあげましょう。あなたから歩み寄って、上司の気持ちや過去何十年もの彼の頑張り・実績を理解し、それを言動で表してあげれば、上司のほうも本音を出して、そのうち素直にあなたのことを認めてくれるかもしれません。

タイプ4:

あなたが徹夜で仕上げた企画書を、まるで上司が自分のアイデアであるかのように会議で提出する。「これは○○くんの企画なんだ」とは決して言わず、手柄をひとり占め。

【対策】
これは会社という組織の中では仕方のないこと、と割り切りましょう。とはいえ自分の頑張りがまったく認められなければ、やる気もなくなってしまいます。ならば、ごく親しい同僚2~3人に愚痴をいっておきましょう。彼らが「それはひどい」とか「大変だったな」と言ってくれれば、それだけである程度気がすむかもしれません。自分のことを認めてもらいたくて頑張ったのだから、自分を理解してくれる2~3人に認めてもらえばいいのです。

タイプ5:

仕事内容や進め方にとどまらず、あいさつ・礼儀からボールペンの使い方まで、何かにつけて細かいチェックを入れてくる。

【対策】
仕事はパーフェクトにやってこそ仕事で、上司が細かくいうのは当たり前。礼儀についてうるさく言われるということは、できていないということですし、ボールペンを最後まで使えというのも地球環境を考えると当然のこと。というように、イライラする前に、上司が言うことは必要なことではないか?と、客観的に冷静に、もう一度よく考え直してみましょう。

人間関係のトラブルはこう切り抜ける

ケース1:同僚に仕事を頼まれて残業ばかりしている

調子のいい同僚が「これやっといて」と仕事を押し付け、さっさと帰ってしまう。ハッキリ引き受けたわけでもないのに、残業してやらざるを得なくなり、不満がつのる一方。

【対策】
調子がいい人というのは気軽に頼んでくるので、あなたも気軽に断ってしまえばよいでしょう。「きょうは予定があるんだ」「悪いけど今日は仕事がたくさん残ってるから」などと言って断ってみましょう。それで険悪な雰囲気になることはあまりなく、むしろ次の日もケロッとしてまた頼んでくるかもしれません。ただし、無理に断るほうがストレスがたまるという人は、3回に1回くらいは引き受けるとよいでしょう。

ケース2:コミュニケーションがうまくとれない

自分の意図が上司にうまく伝わらない、よかれと思ってやったのに誤解ばかりされる、というように、職場の人たちとどうもかみあわない。

【対策】
人間は自分の価値観で物事を見ており、何か言われたらそれを自分の価値観で判断します。そしてその価値観は、人によって全然違うのだ。だから、誤解というものが生じます。相手に何かを伝えたいなら、その人がもつ価値観に合わせて、わかりやすいように話を工夫する必要があります。つねに「この場合、あなただったらどうする?」などと聞くようにすれば、その人がどんな価値観を持っているのかが見えてくるでしょう。

ケース3:上司に体を触られる

「さっさとしろよ」などといいながら腰をポンとたたく。セクハラとまではいかないけど馴れ馴れしくていやな感じ。でも「やめてください」ともいえない。

【対策】
話す時には1m以上離れる、寄ってきたらまた後ろに下がる、というように、触れる距離には入らないことです。また、「です」「ます」調のクールな会話で、精神的にも距離をつくるとよいでしょう。例えば「「よくやったな」とほめられたら「わーうれしい」ではなく、「どこがよかったのでしょうか」「今までとどこが違いましたか」と理詰めでものをいいます。向こうも「このへんがよかった」と知的に答えざるを得なくなり、触る雰囲気ではなくなるはずです。