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世界が鍋を愛してる

日本だけでも地域別に色々ある鍋料理。今回は、日本と世界の代表的な鍋料理をご紹介します。

日本縦断・鍋自慢

日本縦断・鍋自慢

●石狩鍋(北海道)

300年ほど前、アイヌ民族が野菜と鮭を塩味で食べたのが起源。後に味噌を入れるようになったそうです。味噌だれは煮えてから味をみて加えます。最後にイクラと山椒を入れます。味付けにバターを入れると意外にサッパリ京風の仕上がりになるのだとか。試してみてはいかがでしょうか?

●しょっつる(塩汁)鍋 (秋田県)

「しょっつる(魚醤汁)」と白身魚で作ります。昆布だしを「しょっつる」で味を整え材料を入れます。鍋は大きな帆立貝の貝殻を用います。貝殻から溶け出した、わずかなカルシウムで風味が増します。

●あんこう鍋(茨城県)

骨つきのあんこうと野菜で作った鍋です。だし汁の中に焼き味噌(あんきもと味噌をあわせて焼いたもの)を入れます。かつて漁師達が船の上で体を温めるために食べた、あら汁がルーツです。

●カキの土手鍋(広島県)

「海のミルク」と呼ばれるほど栄養豊富で、しかも脂質は少なく低カロリーなカキ。カキ以外に、春菊・ネギ・きのこ・焼き豆腐など入れてみても良いでしょう。土手の味噌は好みの物で十分ですが、辛めの赤味噌+白味噌のブレンドがおすすめです。みりんと卵を加え弱火にかけながら練ります。

●鶏の水炊き鍋(福岡県)

薬膳の国・中国伝来です。できれば骨つきの地鶏と野菜を入れましょう。本格的にするなら、まず鶏ガラを長時間炊き、アクをとり白く濁ったスープを作ります。これに鶏肉を入れ、ポン酢などで食べた後、野菜を入れます。スープにはコラーゲンが豊富です。芯から温まります。

世界の鍋

鍋は世界共通の食文化。あなたはどんな鍋が好きですか?

●食は宮廷にあり!中国の鍋

奥の深い中国の鍋。珍しくていかにも華やかな鍋が菊花鍋子です。菊の花と豆腐がメインで、スープの中に干しエビ、干し貝柱、もどした高野豆腐、豆腐、油条(中華風あげパン)、鶏、魚、白菊の花びらの順に入れます。醤油か酢醤油で食べます。

●香港でブーム!火鍋(ホーコー)

1つの鍋に2種類のスープが入る鍋で作ります。新鮮な魚介類が主役の寄せ鍋タイプです。春雨なども入れます。

●女性に人気?タイスキ

火鍋と同じく新鮮な魚介類が主役ですが、こちらは水炊きタイプで、よりヘルシーです。具の種類が多く、たれがとうがらしベースで辛いです。

●ヨーロッパにも鍋はある!

日本で言う「煮ながら食べる」という意味での鍋料理は少なく、スイスのチーズ・フォンデュ、オイル・フォンデュがその代表です。串にさした素材をチーズやオイルなどにくぐらす、しゃぶしゃぶタイプとなります。ほかに色々な材料を鍋で煮込んだ寄せ鍋タイプとしては、フランスのポトフ、ブイヤベース。ロシアのボルシチなどがあります。