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クスリと食品の意外なカンケイ
コラム:新薬開発にはどれだけのメリットがあるのか

知らない人も多いだろうが、クスリと食べ物・飲み物には「相性」がある。組み合わせによっては、クスリの効きがよくもなったり悪くもなったりする。いちばん怖いのは、相互作用により思わぬ副作用を引き起こすことだ。知っておきたい組み合わせの例を、挙げてみた。
薬品名 食品 こんな相互作用が起こりやすい
カフェイン配合のカゼ薬 + お茶・コーヒー・紅茶などカフェインを含むもの

コーヒー
→ カフェインによる副作用(手のふるえ、めまい、不眠、不整脈など)
シメチジン製剤(胃・十二指腸潰瘍治療薬) +
テオフィリン(気管支拡張剤) + → 不眠、不穏
H2ブロッカー + アルコール

ウイスキー
→ アルコールの作用を増強するため、アルコールの中毒症状が出る(神経過敏、錯乱、人の見分けが困難)
グリセオフルビン製剤(水虫治療の飲み薬) + → ひどい発疹、顔面紅潮、頭痛、動悸など二日酔いのような症状
解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン配合) + → アルコールの代謝促進作用により、毒性の強い薬に変化する
ワーファリン(血栓症の治療のための抗凝血剤) + 納豆などビタミンKを含む食品(ほかキャベツ、レタス、ブロッコリー、クロレラなど) → ビタミンKの血液凝固作用により、ワーファリンの作用が低下する(とくに納豆菌は腸内でビタミンKを合成する)
+ ビタミンA・Eを含む食品 → 逆に、作用が強くなる(鼻血が出るなどの副作用をおこすこともある)
鼻炎治療薬(塩酸フェニルプロパノール配合) + チーズ・ヨーグルトなどチラミンを含む食品 → 頭痛、胸苦しさ、血圧上昇(チラミンの刺激作用)
三環系抗うつ剤 + → 血圧が急激に上がる
ペニシリン製剤・エリスロマイシン製剤(抗生物質)、ワーファリン(抗凝血剤) + オレンジジュース → 酸性飲料と一緒に飲むと効力が低下する
抗生物質(セファレキシン製剤など)、鉄剤、下剤の一部(コーラックなど) + 牛乳

ミルク
→ 吸収が低下して、効き目が落ちる
グリセオフルビン製剤(水虫治療の飲み薬) + → 吸収がよくなって効き目が増大する(ただし副作用が強くでることも)
+ ベーコン、バターなど高脂肪食品 → 胃腸障害、めまい、発疹、頭痛(胃腸によく吸収されて血中濃度が2倍近くなるため)
テトラサイクリン系抗生物質 + 乳製品 → 薬の成分がカルシウムと結合して吸収されなくなる



新薬開発にはどれだけのメリットがあるのか
どこの製造メーカーでも新商品開発というのは大変重要な業務であるが、薬品会社における新薬開発のメリットというものは他業種とはまた違ったものであるらしい。
ここで、簡単に新薬の価格について触れてみたい。

ふつう新薬の価格は、「類似薬効比較」という方式により、既に使われている薬の中で効能効果などが最も似ているものの価格を参考にして、厚生労働省で決定される。それが画期的な新薬であればあるほど、その分プラスアルファして、高い価格設定になる。(因みに、クスリの成分自体の価格は非常に安いものであるため、薬品会社はその価格次第で大きな利益が得られる。)

ところが、一定期間(クスリによって異なるが5〜10年)を過ぎてその新薬の特許が切れた後に出す“ゾロ製品”(いわゆる二番煎じ)では、開発費がかかっていない分、価格設定も先発品の8割程度におさえられてしまう。もともとの価格設定がこれだけ違えば、当然売り上げにも大きな差が出る。

また、薬の値段(薬価基準)というものは、平成8年より導入された「再算定方式」により、売り上げが急激に伸びたものなどは、その程度に応じて価格が引き下げられる仕組みになっている。
となると、製薬会社が業績を伸ばすために、今まで使われていて価格が下がってしまった薬より、高い価格設定が可能な新薬の開発・販売にシフトするのも当然だ。業界で一番に開発したとなれば、企業としての格も上がるだろう。そういったことを考え合わせれば、「新薬開発」には莫大な開発費を注ぎ込んでもさらに何倍ものメリットがあるのである。そしてこの新薬開発は、今や薬品会社にとって業界で生き残っていくための「頼みの綱」となっている。

もちろん、「開発費」はあくまでも「開発費」であるべきだということは言うまでもないのだが。

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