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白身と赤身、どちらがお好き?筋肉の種類

筋肉は、大きく「白筋(速筋)」と「赤筋(遅筋)」とに分けられます。その特徴と、筋肉を保ち、鍛えるポイントをまとめました。

筋肉の「お肉」の種類

人間には400種類以上もの筋肉があります。その筋肉は短いもので数ミリ、長いものでは10数センチにもなる「筋繊維」の束でできています。1本の筋繊維で1つの細胞ですが、その色・質によって、大きく「白筋(速筋)」と「赤筋(遅筋)」とに分けられます。

白筋(速筋)

瞬発力に優れた筋肉。砂に潜み、目にもとまらぬ速さで獲物を捕えるヒラメやカレイは白筋が発達しているので白身です。短距離走者やウエイトリフティングの選手はこの筋肉を鍛えています。

赤筋(遅筋)

持久力に優れた筋肉。世界中の海を回遊するカツオやマグロは赤筋が発達しているので赤身です。長距離走者はこの筋肉を鍛えています。

筋肉は減らない!

「運動をしないと、筋肉が脂肪に変わる」とよく言いますが、そんなことはありません。ヒトの筋細胞の数は一生変わらず、細くなったり太くなったりするだけなのです。つまり筋細胞が減ることはないので、鍛えれば、いつでも太くすることができます
筋繊維が太くなっていくメカニズムは次の通りです。

  • 筋肉を動かす
  • 微量だが筋繊維が切れる
  • タンパク質とビタミンBにより筋繊維を修復・補強
  • 次に切れないようにより強い筋繊維の形成

鍛えてある筋肉を保つには

すでに筋肉を鍛えている人の場合、ケガや病気などでトレーニングを中断しても、1ヵ月くらいなら筋肉はあまり落ちません。
忙しくて満足にトレーニングできない場合、時間・頻度を減らしてもかまいませんが、強度は一定に維持すると良いでしょう
しかし、寝だめ・食いだめ・鍛えだめは基本的にできないものと考えましょう。

鍛えたければ休め!

「鍛える」というと、毎日休まず鍛練しなければならないイメージがありますが、時にそれは逆効果となります。鍛えるには休んだ方がいいのです。

筋肉トレーニング

トレーニングをすると疲労します。その後、休養をとることで体力が次第に回復し、一時的にではあるがトレーニング前より体力がアップする時があります。その機を逃さず、アップしたその時点からまたトレーニングすれば、さらに上の水準からトレーニングを積み重ねられます。疲労回復の時間は、およそ48時間から72時間。週2、3回の運動というのには、こんな科学的な根拠もあったのです。

アナタの目標は白身?赤身?

ムキムキの体を作るには、筋肥大の主な原因となる白筋(速筋)をパワーアップさせること。スリムに引き締まった体作りには、長時間の脂肪燃焼ができる赤筋(遅筋)を鍛えることです。もちろん、健康でガッチリした体作りには両方が必要ですし、運動そのものを単純に、この2つにきっぱり分けることもできませんが、より重点を置いたトレーニング方法はあります。
あなたが目指したい体はどちらでしょうか?