疾患・特集

総コレステロールと中性脂肪の検査値

糖尿病などで高くなる総コレステロール

脂肪酸と結びついたエステル型、別々に離れた遊離型の2つがあり、合わせて総コレステロールといいます。コレステロールは血管の強化・維持に大切な役割を果たしています。副腎皮質ホルモンや性ホルモン、消化液の胆汁酸を作る材料でもあり、人体には欠かせないものです。
総コレステロールの正常値は120~220mg/dlで、平均は190mg/dlです。動脈硬化、糖尿病、甲状せん機能低下症、ネフローゼなどで高値を示し、肝硬変、甲状せん機能亢進症では低値になります。

肥満でも高くなる中性脂肪

体内のエネルギーのうち使われなかったものは皮下脂肪として蓄えられます。そのほとんどが中性脂肪です。血液の中ではエネルギー源の運搬や貯蔵、臓器や組織の維持に機能しています。
正常値は50~140mg/dlです。糖尿病、甲状せん機能低下症、アルコール性肝障害などのほか肥満でも高値になります。食事の影響も大きいので、検査は1回だけでなく、数回の測定で判定します。