疾患・特集

運動でストレスを解消する

運動の継続は、ストレス耐性作りの力なり

適度な運動の継続は、神経や筋肉の緊張をほぐし、安静時の心拍数を減少させ、交感神経の興奮を示すカテコラミンといったストレスホルモンの分泌を減らすことがわかっています。
適度な運動の利点は、交感神経活性の低下、ゆったりと休息するのに必要な副交感神経の活動の増強、多少の緊張状態に出会っても動揺しない対処能力の増大、うつ状態を改善する、など心身に色々な変化をもたらしますが、これらはみな、ストレス耐性を高めることにつながるのです。
健全な体に健全な心が宿る、という言葉の通りといえるでしょう。

処方としての運動

このため、心筋梗塞や狭心症の発作を起こした人に対して、軽症の場合は薬よりも適度な運動を処方することもあるほどです。
ただし、急激で激しすぎる運動は低酸素状態や心臓への負担など、かえってストレスになってしまうので、特に心臓病などの持病のある人は運動処方に慣れた医師の指導が必要です。
健康な人の場合は、心拍数が上がり過ぎない適度な運動量、有酸素運動、1回の運動量よりも長期間継続することを重視する、などの条件を意識して運動を選ぶ事が、運動をストレス解消のために有効に取り入れるコツとなります。

運動と心理的ストレス

ストレス耐性の増大

心理生理的ストレス応答の変化

  • 交感神経系活動の減少
  • 副交感神経系活動の増大

心理的ストレス応答の変化

  • 対処能力の増大
  • メンタルヘルスの増進
  • 不安、抑うつの軽減
  • Well-beingの増進