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お酒と宗教

神の怒りを鎮める「お神酒」

大昔からお酒は神様に捧げるお供え物で、今でも「お神酒」という言葉があります。大昔の人は地震、火山噴火、台風など天変地異をはじめ、超人的な威力を恐ろしい神々の怒りのせいだと考えました。

そして、猛威を振るう神を鎮めるために、お酒を供えたのがお神酒の始まりと考えられています。ですから、大昔からお酒は日常生活における宗教儀式に、無くてはならない物として大切に扱われてきました。
また、お酒の原料の多くは穀物や果実です。これらが豊かに実るとおいしいお酒ができます。古代ギリシャでは、ワインの神様として有名なバッカスは、豊かな神でもありました。古代ドイツでも麦を原料とするビールには、いろいろな守護神が、奉られています。

キリスト教では聖なるワイン

一方、キリスト教でもワインはキリストの血であり、パンがキリストの肉であるというように、聖なる物として位置づけられています。お酒が世界中に広がったのは、キリスト教の影響が大きいともいわれています。
ところが、イスラム教のようにお酒を全く飲まない宗教もあります。