疾患・特集

アルコールと高脂血症

生活習慣病を引き起こす高脂血症

健康診断や人間ドックで、高脂血症といわれる人が増えています。高脂血症自体は特別な症状はありませんが、放っておくと動脈硬化など生活習慣病を引き起こす原因となります。高脂血症の中にもコレステロール値が高い人、中性脂肪(トリグリセライド)値が高い人、そして両方高い人もいます。
高脂血症の原因は色々あり、食事内容もその一つです。そして、アルコールも影響を与えると考えられています。アルコールをたくさん飲み過ぎると、肝臓で遊離脂肪酸といわれる物質の合成が増えたり、体の脂肪細胞から出てくる遊離脂肪酸が増えたりします。
その結果、トリグリセライドの合成も盛んになるといわれています。また、お酒と一緒に食べるつまみにより、脂質の取り過ぎや、カロリーオーバーも問題となります。

当然アルコールは控え目に

一方、適量のアルコールは善玉のHDLコレステロールを上昇するという報告もあります。しかし、適量といっても個人差がありますし、これは健康な人の場合ですから、高脂血症の人には当てはまらないでしょう。高脂血症の治療はまず食事療法からです。栄養のバランスや総カロリーを考えて、アルコールも控えましょう。