疾患・特集

日本と欧米はこんなに違う有害表示

「あなたの健康を~」の注意表示はいつから?

現在、日本のたばこのパッケージに印刷されている「あなたの健康を損なうおそれがありますので吸いすぎに注意しましょう」の文言が入ったのは1990年6月からです。
それまでの表示は、「健康のため吸いすぎに注意しましょう」でした。
喫煙の抑制をやや強く促すような表現になったとはいえ、欧米のたばこの表示とはメッセージの強さがだいぶ異なります。
欧米では、たばこのパッケージの表示は、たばこの害を喫煙者に啓発する有効なメディアと見なされています。
表示には、警告表示と成分表示の2種類の表示がなされているのが一般的です。

欧米ではより直接的な警告

巨大たばこ産業の本拠地の一つ米国では、すでに65年から紙巻きたばこの包装に「注意:シガレットの喫煙はあなたの健康に害を及ぼすかもしれません」と入っています。
世界で最もたばこへの規制が厳しいと言われているアイスランドでは、分かりやすくイラストによって表示することが義務付けられています。
また、スウェーデンでは、成分表示を日本のようにニコチンやタールだけでなく、一酸化炭素についても行うことが義務付けられています。
喫煙の危険性を直接警告する表示の例として、カナダの紙巻きたばこの包装にある警告表示をあげてみます。

「シガレットはがんの原因です」
「喫煙はあなたを殺すかもしれません」
「シガレットは中毒になります」
「シガレットは致命的な肺疾患の原因です」
「たばこの煙は非喫煙者にとって重大な肺疾患の原因になります」
「妊娠中の喫煙はあなたの赤ちゃんを傷つけます」
「シガレットは心臓発作と心疾患の原因です」