よく体力があるとか、あるいはないとか言いますが、体力とは一体どのようなことなのでしょうか。
体力とは下の表のように人間の生命維持力を全体的にとらえた概念で、今日では、防衛体力を充実させ、行動体力を高めることが目標とされています。
最近では、行動体力の中でも全身持久力が高いことが生命維持にとって重要な役割を果たしているとの考えが一般的です。全身持久力が高いと、呼吸循環器系(心臓機能)や内分泌系(ホルモン)などの機能が優れているといえます。
人間の体は、生命維持のために実に良く機能的に働いていますが、中高年になると全てが順調にとはいかなくなります。ことに全身持久力の維持に必要な呼吸循環器系が、生活習慣病によって衰えてきます。
全身持久力をいかに高めていくかが、中高年の健康における最大のテーマといっていいのです。
行動を起こす力 | 筋力・瞬発力…筋機能 |
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行動を調節する力 | 平衡性・敏捷性・巧緻性…神経・筋機能 |
柔軟性…関節機能 | |
行動を維持する力 | 筋持久力…筋機能 |
全身持久力…呼吸循環機能・内分泌機能 |
物理的ストレスの抵抗力 | 熱、寒、圧力など |
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科学的ストレスの抵抗力 | CO2、スモッグなど |
生物的ストレスの抵抗力 | 細菌、ウイルス、花粉など |
運動、睡眠、時差など | |
精神的ストレスの抵抗力 | 恐怖、不安、心配事など |