疾患・特集

糖尿病対策としての速歩の仕方

運動するとインシュリンの効果が大

糖尿病の基本治療は食事療法・薬物療法・運動療法ですが、とりわけ食事と運動は、車の両輪に例えられるほどに重要なものです。
運動療法の主な効果は、運動した筋肉でインシュリンに対する感受性が良くなることによります。まだインシュリンがたくさん出ているうちに、筋肉を鍛え、筋肉のインシュリンに対する反応を良くしようというものです。
ここでは、軽度の糖尿病患者の方が運動することによって症状が改善される効果的な方法を考えてみます。

病院での運動療法も速歩中心のプログラム

運動は週1回長時間行うよりも、毎日規則正しく、平均して一定量を続けるのが有効です。また、糖尿病の人は一般の人よりも動脈硬化が進んでいると考えたほうがよいので、激し過ぎる運動はいけません。といって、だらだら歩きの散歩では効果が上がりませんから、だいたい1分間に80mくらいの速さの速歩を朝夕それぞれ30分間行うのが効果的です。
そして速歩の合間に体操や10分程度の静的な筋力トレーニングを取り入れると効果的です。筋力運動は、筋肉の中に蓄えられているグリコーゲン(糖)を燃焼させるため、インシュリンを必要としないで糖代謝を行うことになるからです。
毎日の運動の積み重ねと正しい食事療法が糖尿病対策には欠かせません。