疾患・特集

ビタミンA、Dは過剰症に要注意

脂溶性ビタミンは中毒症状が出やすい

ビタミンを過剰に摂取するとビタミン過剰症が発生します。
水溶性ビタミンは、過剰に摂取しても尿中に排せつされるので中毒症状は出にくいのですが、脂溶性ビタミンは、体内に蓄積されるので中毒症状が出やすいとされています。
ビタミンAの過剰症には皮膚の荒れ、骨の痛み、食欲喪失、出血、肝肥大、吐き気、頭痛などがあります。
極端な急性過剰摂取では、2週間で死亡した例もあります。慢性的な過剰では、微熱や体重低下、糖尿病など、さまざまな症状が現れます。
ビタミンDの過剰症は、腸管からのカルシウム吸収高進により高カルシウム血症が起こり、血清リンが上昇し、腎臓、心筋、動脈、副甲状せん、肺などに多量のカルシウムが沈着します。重症になると、尿毒症などを合併し死亡することもあります。

水溶性ビタミンの毒性作用は少ない

水溶性ビタミンであるビタミンB6とビタミンCは、他の水溶性ビタミンと同じように毒性の作用はほとんどありませんが、まれにビタミンB6で知覚障害が、ビタミンCで下痢が発症する場合があります。