疾患・特集

ビタミンD欠乏の兆候と欠乏症

カルシウムの吸収を促進

ビタミンDは、日光に当たって紫外線を浴びることによって皮膚内で合成される唯一のビタミンです。食品からも吸収されます。
ビタミンDはそのままでは生理作用はほとんどなく、腎臓と肝臓で酵素の作用を受けて活性型ビタミンDになることによって、体に有効なはたらきをします。

活性型ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進し、血中のリンを骨に沈着させるはたらきを持っています。
従って、不足すると血液中のカルシウムとリンの均衡が崩れて、骨の中のカルシウムが溶け、骨がもろくなり、くる病や骨そしょう症をもたらします。
妊婦や成長盛りの子供、更年期以降の女性には欠かせないビタミンです。
運動不足や、日光の当たらない生活をしていると不足してきます。妊娠も不足の誘因となります。

不足すると歯や骨が弱くなる

不足すると、体がだるく疲れやすくなる、肩こりや腰痛が起こりやすくなる、うつ的な状態が続く、歯や骨が弱くなるなどの兆候が表れます。
ビタミンD欠乏症のくる病は、小児に多発します。重症のくる病では、骨だけでなく、筋肉組織、結合組織、じん帯系まで侵されます。