疾患・特集

ダイエット中はアミノ酸欠乏に用心を

減食するとたんぱく質不足を招く

ダイエットをする人が増えていますが、減食するとカロリーだけでなく栄養分まで減ってしまいますので注意が必要です。
例えば、これまで2杯食べていたご飯を減らしたとすると、7gのたんぱく質をらなくなったことになります。これは1日の成人男子のたんぱく質量の10%に相当し、牛乳1本強に当たります。
ご飯だけでなく、ほかの料理の量も減らすとなると、かなりのたんぱく質が体内に入らないことになります。たんぱく質は皮膚や血液、筋肉、髪の毛などの主成分です。たんぱく質が不足すると、肌や髪の毛のつやがなくなり、筋肉がやせてきて…と、ひどい結果を招いてしまいます。

たんぱく質不足は体の構成成分の原料が不足すること

たんぱく質は体内に入ると、消化管でペプシンやエラスターゼといった酵素により分解され、最終的にアミノ酸という最小単位になって腸から吸収されます。
たんぱく質が不足するということは、アミノ酸が不足するということにほかなりません。体内に吸収されたアミノ酸は、そのまま体の酵素やホルモンなどの原料になったり、再びたんぱく質に合成されて利用されます。体の構成成分の原料が不足するばかりでなく、体のさまざまなはたらきも障害されます。
たとえダイエット中でも毎日のたんぱく摂取量は変わらないのですから、摂り方が落ちないように気をつけたいものです。