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脂質の酸化が老化を招く!

活性酸素によって酸化されやすい不飽和脂肪酸

植物性脂肪に多く含まれる不飽和脂肪酸には、多価不飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸があります。
不飽和脂肪酸はコレステロールを下げるはたらきをします。しかし、特にリノール酸やエイコサペンタエン酸(EPA)などの多価不飽和脂肪酸は化学的に不安定で、空気、光、熱などに反応して生体内で生じる活性酸素などによって酸化されやすく、過酸化物質を形成しやすい性質があります。
過酸化物質や二次的に生じたアルデヒド類は、細胞膜を障害し、細胞のたんぱく質や核酸に損傷を与えます。それが動脈硬化を引き起こし、老化の原因にもなります。

脂質の酸化を抑えるビタミンC、Eやβカロチン

緑黄色野菜に多く含まれるビタミンC、ビタミンE、βカロチンにはこのような脂質の酸化を抑えるはたらきがあります。また体内の酸素、スーパーオキシドディスムター(SOD)やグルタチオンも過酸化物質の生成を抑えます。これらを総称して抗酸化物質と呼んでいます。
ビタミンEはアーモンド、ピーナッツ、ごまなどの種実類にも多く含まれています。また大豆に多く含まれるサポニン、お茶のカテキン類、ワインのフラボノイド類にも過酸化物質の生成を抑制するはたらきがあります。