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薄味への転換、成功の5つのコツは?

段階的に減塩を進める

濃い味に慣れている人が、いきなり薄味にすると、味気なく感じて食欲がなくなることや、嫌になってすぐに挫折してしまうことがある。
最終的に目標の摂取量にするまでに3ヵ月くらいの時間をかけ、徐々に減らしていくことが成功のコツだと言える。
しばらく食事日記をつけてみるのも一つの方法で、自分の食習慣のどこに改善の余地があるのかが見えてくる。

塩分以外の調味を工夫する

それまで主に塩分に頼っていた味付けを、他の調味方法で補うという手もある。
例えば焼き魚に、しょう油の代わりにかんきつ類の絞り汁を利用するというような工夫をすると良い。
かんきつ類のほかにも、酢やショウガ、シソ、ミョウガ、セロリ、ニンニクなどの香味野菜、こしょう、山椒、わさび、ごまなどの香辛料、タイム、ミント、セージ、バジルなどのハーブをうまく利用することで、味にアクセントと広がりを出すことができる。
市販のだしには塩分が含まれていることが多いので、昆布やカツオ節、干しシイタケなどから天然のだしを取るようにしよう。独特のうまみが薄味の物足りなさをカバーしてくれるだろう。

外食も上手に利用する

1日3食すべて手作りで、という食生活は難しいもの。
外食をする際には、どんぶりものより定食を選ぶ、みそ汁や漬物は残す、しょう油やソース、塩などを極力かけないで食べる、そばやラーメンのつゆは残す、などの方法で、塩分を上手に減らすことが可能。
早食いの人はゆっくり味わって食べるようにすると、薄味でも満足がいくようになる。

血圧を下げる効果のある食品を活用する

栄養素でいうと、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどにナトリウムを体内から排せつする作用がある。これらの栄養素が多く含まれた食品を、減塩と並行してできるだけ取るようにすると、より降圧効果が期待できる。
カリウムが多く含まれるのは野菜、海藻類、芋類、大豆、果物など。牛乳などの乳製品にはカルシウム、種実類や緑黄色野菜にはマグネシウムが豊富に含まれている。

新鮮な食材と旬の材料を選ぶ

新鮮な食材、そして旬の材料は、素材の味が生きていて、濃い味付けを避けることができる。
例えば露地栽培のトマト、脂ののった初秋のサンマ、甘味を増した冬のネギなどは、調味料がなくてもおいしく食べることができる。

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