疾患・特集

栄養障害で起こる免疫低下

情報伝達物質「サイトカイン」のはたらき

免疫系にはリンパ球などの細胞性免疫と、抗体などの液性免疫があります。そして、情報伝達物質としてサイトカインが重要な役割を果たしています。
エネルギーやたんぱく質が欠乏して栄養不良の状態が悪化すると、脂肪組織と筋肉が失われ、サイトカインのはたらきが低下し、免疫系は影響を受け、免疫機能が低下します。

栄養素と免疫の関係

栄養素はそれぞれ免疫と密接な関係にあります。
たんぱく質のアミノ酸は、免疫細胞を活性化させるはたらきをしています。また、細胞性免疫の賦活作用やリンパ球の活性化にもはたらいています。
脂肪酸は、細胞膜機能やサイトカインの産出に関与していて、免疫機能の調節にはたらいています。
糖質は、体内では細胞膜などに存在していて、情報のシグナルやレセプターとして機能し、免疫系にも密接に関係しています。
ビタミンAは、最近では発がんの抑制作用があることが論議されています。
微量元素の鉄、銅、亜鉛なども免疫低下に関係しています。